文春文庫<br> 源氏の恋文

文春文庫
源氏の恋文

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  • サイズ 文庫判/ページ数 273p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784167449018
  • NDC分類 913.36

出版社内容情報

手紙は教養と才知を推測する手だて。文字、紙、色合、和歌の巧拙、包みなど光源氏と女たちに通わされた手紙に王朝文化の雅びをさぐる

内容説明

「源氏物語」には多くの恋文が登場する。手紙は男にとっても女にとっても教養と才知を推測する手だて。紙の選び方、その紙の色合、たきしめた香り、墨つき、和歌の巧拙、そして包み文や結び文、文に添える折り枝の趣向など、光源氏と女たちに通わされた恋文に王朝文化の粋をうかがう。日本エッセイスト・クラブ賞受賞作。

目次

序にかえて―源氏物語と手紙
紙の章
様式の章
ことばの章
文使いの章
結びの章

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

33
源氏物語においてやり取りされた文の文化についての文章。当時すでに高い製紙技術があったこと、文を送る際の心配りなど、思いが及ばなかった事柄が多かった。みやびやかな中で恋を愉しむことができた平安時代の位が高い人々は、心が豊かであったのだろう。風俗としての知識が深まった。2014/12/16

双海(ふたみ)

26
「源氏物語」には多くの恋文が登場する。手紙は男にとっても女にとっても教養と才知を推測する手だて。紙の選び方、その紙の色合、たきしめた香り、墨つき、和歌の巧拙、そして包み文や結び文、文に添える折り枝の趣向など、光源氏と女たちに通わされた恋文に王朝文化の粋をうかがう。(本書紹介より)2015/05/11

そーだ

3
求龍堂(1984年)の文庫版。講師の先生が、レポートを書く時に下手な論文よりも尾崎左永子の本を参照したほうがまだ為になるとして挙げた一冊。『源氏物語』に出てくる恋文を、紙、様式(文に必ずつける折り枝、文の結び方など)、ことば、文使い(手紙を送り届ける使者)、結び(最後のやりとり)の観点から考察した本。『源氏』を読むときに、手紙の形式に注意を払って読んだことがなかったけど、そこに当時の常識や登場人物の人柄が表現されていることを初めて知った。とても読みやすく、かつ参考になった。絶版なのが非常に惜しい。(続く)2013/10/06

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