感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
moonanddai
6
民謡というか猥歌そして女性を切り口にした、五木初期の紀行文。こんなとき札幌はいつも良い印象を与えるようです。ヨーロッパ的、女性がソフィスティケート…。ただ、時は60年代末、安田講堂に機動隊が突入したとか、故藤本義一氏がまだ直木賞を取ってないとか、談志に「青年」なんて形容詞がつく時代。確かに、このころは人や情報の流れみたいなものが今ほどではないからかもしれないが、地方都市それぞれに「書くべきこと」があったのかもしれない。その後、地方の時代、地方創成だのいうときもあったけど、どうなったのだろう…、と思う。2022/03/02