出版社内容情報
東北一の名門高校を舞台に劣等生クラスの稔たちが巻起す珍事件の数々を爆笑とペーソスで描く青春文学の快作。現代版“坊っちゃん”
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
AICHAN
29
図書館本。著者が在学した仙台一高を舞台にした青春物語。一高は東北第一の進学校だが校風はバンカラで自由。その一高の学生生活がリアルに描かれていて懐かしかった。というのも私は、その一高のライバル校(同じくバンカラ)に在学していたのだ。両校は毎年、野球の定期戦を行うなどライバル視し合っていた。その影響で生物部までがソフトボールの定期戦を行っていた。一高の生物部は大生物部と“大”の付く偉そうな生物部だが、ソフトボールでは我が母校とどっこいどっこいだった。試合の監督は私だった。私はその高校の生物部の部長だったのだ。2016/12/13
ロバくん
2
1974年に刊行で物語は昭和20年代末。 仙台の男子高校3年の劣等性5人の春から冬の初めまでのお話し。とにかく異性に対する関心が面白い。かなり羽目を外すしていますが悪いヤツらではない。恐らくまだ将来が見えずにいるのだと思う。そんな彼らがいろいろと経験し、ひとと関わることで、発見し、理解し、成長していく。それらは教えられるのでなく、自ら悟り、学んだものであり、その価値は大きく貴重だと思う。このときのことを反省し後悔するときがくるかもしれませんが、さらに年月が経てば、きっとよい思いでになるのでしょう。2016/09/09
羊男
1
★★★★ 1977/05/06
1977年から
1
1978年
mitsuhiro
0
昨年(2023年)暮れに亡くなった学生時代の恩師が、僕の学生時代のコンパだか、なんだかの席上で、この作品に出てくる学生生活が、自らの体験そのものであると話しておられたことが、何故か僕の記憶に残っていて、この度、どうしても読んでみたくなって、確か、どこかにしまっていたはずと、探し出してきて、40年も前に買って読まずにおいていたものを、恩師の供養と言ってはおかしいが、恩師の学生時代というものを想像しながら、読んでみた。 同じ頃、吉里吉里人も買ったまま放置していたが、本作品と並行して読み始めた。…字数が尽きた泣2024/03/21