内容説明
マープルさんをたずねる友だちのマギリカディ夫人が、その途中で列車の窓から見たのは、おそろしい光景だった。ならんで走っている列車のなかで男が女を絞め殺す瞬間だったのだ。すぐに通報したが、女の死体はどこからも発見されない。だれも信じてくれなかったが、マープルさんは別だった。みずから調査をはじめると、問題の線路付近にある大きな屋敷に目をつける…消えた死体のなぞにいどむマープルさんの作戦とは。
著者等紹介
クリスティー,アガサ[クリスティー,アガサ][Christie,Agatha]
1890年イギリスのデヴォン州生まれ。1920年に長篇『スタイルズ荘の怪事件』で作家デビュー。100以上の長篇、短篇、戯曲、エッセイなどをのこし、1976年に死去
小尾芙佐[オビフサ]
津田塾大学英文科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遠藤三春
2
ぶるる!面白かった。けどこれも急転直下で話が終わるな。マープルさんの話。気になったところ。マープルさんが、インドはもうおしまいですけどって言ったとこでなんでだよwと思ったら解説で当時イギリス支配下にあったインドが独立したことによるものでなるほどなぁと。ちょうど気になる台詞だったから解説で触れてくれてくれててよかった。鉄道ミステリのはしりかな。オリエント急行といい電車好きだったのかも。ルーシーは結局だれとくっつくんだろう。2020/09/13
メカメカ
1
これまでの作品と比べると何となくマンガっぽいストーリー展開。 並行していた電車で女性が殺されるのを見た友人の話を聞いたマープルがその犯人を突き止めるお話。これまでのマープルはたまたま巻き込まれる形が多かったけど、今回は積極的に活動します。 クリスティー作品は心理を辿ることで犯人に行きつくことが多いですが、本作はちょっとその要素が薄いし、推理する要素が後出しで出てくること感じなので推理は難しいかも。ポアロのビッグ4ほどではないけど、推理小説と冒険小説を足したような作品だったように思う。2017/03/09
茶々
1
最終章がほぼ会話文でいつどこでした会話なのか分からない。16章の続きだとしたら、ほかのメンバーはどこに行ったんだろう。クラドックとマギリカディとマープルだけが残っているのはなんだか妙なかんじ。大活躍のルーシーが突然いなくなるなんてあんまりじゃないか。マープルさんが殆ど出てこないあたりがいかにも安楽椅子探偵ってかんじで好き。最後は唐突すぎるけど、各キャラが立っているので読んでいる最中は面白い。2016/09/08