そして夜は甦る

  • ポイントキャンペーン

そして夜は甦る

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 257p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784152033499
  • NDC分類 913.6

内容説明

ルポ・ライターの失踪、怪文書、東京都知事狙撃事件…。西新宿に探偵事務所を構える沢崎が立ち向かう難事件の背後には巨大な陰謀が隠され、鮮やかなラストシーンに向って物語はスピーディに展開してゆく。レイモンド・チャンドラーに心酔する、ジャズ・ピアニストの著者が2年の歳月をかけ完成させた渾身の処女長篇。いきのいい会話と緊密なプロットで贈る、期待の本格ハードボイルド登場。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆみねこ

77
原さんのデビュー作。これぞハードボイルド。探偵・沢崎が、ルポライターの失踪、東京都知事狙撃事件、怪文書事件と大きな事件に立ち向かい巨大な陰謀を暴いていく。面白かったです。2019/07/11

chimako

74
やっとこさ読み終える。著者の作風なのだろうが情景描写も登場人物に関する描写も微に入り細に渡る。慣れてくると映画を観るような感覚で読み進むことができたが。私立探偵坂崎に依頼された案件は突然連絡が取れなくなった財閥の娘婿を探すこと。やっと行方不明の本人を救いだしたと思ったらそこからがこのミステリーの本番だった。被害者が実は首謀者だったといった物語は今までにもあった。が、これは登場人物が実在する人物を想像させ面白かった。携帯電話もパソコンもない時代の物語だが全く違和感がなかったのは育った時代が良かったか。2021/05/05

伊之助

32
私立探偵沢崎シリーズ第一弾。面白かった印象が強く残ってる作品。くどさを感じる所もあったが、でもいい。一気に読んだ。(ちなみに、読むのが遅いわたしにとって、一気といっても、このボリュームだと3日位はかかってしまう。)世の中を斜めから見てるように語る「私」沢崎。皮肉たっぷりの言葉で相手をやり込め、しゃれた言葉で相手を和ます。随所に見られるそういう語りで物語の雰囲気をつくる。自分のことは多く語らない。哀しみや諦めを抱え込んでるようにも見えるが、信念の据わり具合は逞しい。何よりこの沢崎という人間が魅力的だ。2015/05/13

detu

29
原りょうデビュー作。ハードボイルドサスペンス。東京都知事選挙にまつわる因縁をめぐって話は多岐に広がる。少し込み入っていて関係を整理するのにやや苦労。沢崎依頼の案件は解決を見るも奥深い陰謀とも言える事態に。沈着冷静な探偵沢崎の会話は常に人を喰っていて愉快だ。東京都知事の設定が気鋭の作家、弟は映画俳優。もう彼のお方の顔が浮かんで離れなかった。結構なページ数だと思うが繰る手は軽かった。残り三作は勿論のこと、チャンドラーのマーローも読んでみよう。2019/09/21

アーちゃん

25
図書館本。初読みの原尞さん。1988年発行のデビュー作は、正統派ハードボイルドの傑作でした。雰囲気がご本人もお好きと仰るチャンドラーやダシール・ハメットにかなり近く、派手なアクションよりしっかりした論理で進む話と、洒落た会話や表現が煩くなくさらっと読めるあたり、何故今までこの作家さんを読んでいなかったのだろうと思うくらい好みです。少しずつですが他の作品も読んでいこうと思います。2018/04/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/62730
  • ご注意事項