感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
背番号10@せばてん。
28
1985年4月1日読了。1984年公開の映画『ドーバー海峡殺人事件』の原作。あらすじは忘却の彼方。(2019年9月3日入力)1985/04/01
のびすけ
26
再読。映画「ドーバー海峡殺人事件」の原作。映画はオリエント急行やナイルのような華々しさは全くなく、どんよりと暗い印象だった記憶がある。お馴染みのポワロやマープルも出てこない地味めの作品。そんな本作は、2年前のアージル家夫人殺害の犯人とされた息子ジャッコのアリバイを証明する人物が現れる場面から始まる。ジャッコが犯人でないのなら一体誰が真犯人なのか?アージル家の中では皆が誰かを疑い、何かを隠し、お互いに疑心暗鬼になっていく。トリックや真犯人の意外性以上に、真相に至るまでの心理描写が素晴らしい。地味に名作!2021/03/02
旅人(𝒕𝒂𝒃𝒊𝒕𝒐)
13
殺されたレイチェルは、戦争で不遇になった子供達を助けることを使命として生きてきた。何人かの子供達を養子として引き取りレイチェルを母として育つが、果たしてその子供達の心情は…。3年前に起こった事件は、兄妹の中で一番の乱暴者ジャッコの仕業だと誰もが納得していたのだが、冤罪を晴らすためにキャルガリという人物が一家に突然現れる。そこから始まる不穏なドラマはまるで、メアリ・ウェストマコット名義の小説を読んでいるかのようだった。「母と娘(息子)」の葛藤や「犠牲的な愛」など、ミステリー部分より読ませる。2023/05/26
sakadonohito
5
2年前に起きた決着済みの殺人事件について主人公キャルガリが犯人(被害者の身内)のアリバイという新情報を被害者家族にもたらし、事件が蒸し返される。状況から真犯人は身内の誰かとなり各自の思惑が錯綜する。なかなか面白かったです。ポアロでもマープルでもない単独作品。2020/08/27
songbird
2
☆☆☆ まるで2時間ドラマのような結末だと思った。だけど、そこにたどり着くまで、ぐいぐいと引っ張られていくように読み進んだ。クリスティも意外と面白いと思った。2013/03/31