ハヤカワ文庫<br> われらのゲーム

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ハヤカワ文庫
われらのゲーム

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  • サイズ 文庫判/ページ数 536p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150409166
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

元英国情報部員クランマーのもとに突然警察が訪れた。旧友でかつての部下のラリーが、元KGB工作員と組んでロシア政府から大金を詐取し、失踪したという。しかも、クランマーの愛人エマも同行しているらしい。そのため、警察をはじめ情報部はクランマーが共犯ではないかと疑っていたのだ。苦境に立たされた彼は、自ら二人を追い、真相を探りだそうとするが…現代世界をさまようスパイの魂をサスペンスフルに描く傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tetchy

89
かつての同僚が犯した罪になぜか自分も加担していたと疑われ、人生を崩された男の物語。要約すると本書はこれに尽きるだろう。ル・カレの登場人物はあることに冷静な判断力を失わされて破滅を迎えるパターンが多い。それはズバリ女性だ。ル・カレ作品には毎回登場人物の人生を、運命を狂わせるファム・ファタルが登場するのだ。しかし諜報の世界に一旦身を措くと引退し、静かに余生を過ごそうとしても政府はそっとしてくれないらしい。これまでも数々のスパイ小説で読んできた設定だが、正直このようなことが自身の身に起きると耐え切れないだろう。2024/02/13

yooou

8
☆☆☆☆☆ やられました。参りました。見事でした。今こうして読む機会を得られたのは本当に幸せだと感じます2023/01/20

西村章

4
いやあ面白かった。消えた友人を追って政治力学と民族紛争の迷宮へ分け入ってゆく男の情念が、じつにル・カレらしい緻密な綾織りのような筆致で描かれていて、至福の読書時間を堪能いたしました。2016/01/20

Yoshiteru Hayashi

3
単行本で読了しました。 ソ連・東欧の社会主義政権の崩壊、冷戦終結後の英国情報部の元スパイ、元KGBの諜報員を登場人にして、時代の変遷と混迷を描いたスリリングな物語です。敵を欺き味方を騙す彼らが、体制変換で大目標を失った混迷の情勢下でどう考えどう生きてきたのか。カスピ海と黒海に挟まれたカフカス山脈周辺の中央アジア諸国・アゼルバイジャン、グルジア、チェチェン、イングーシ、南北オセチア等々の地域問題もいち早く取り上げられており、時代を先読みする著者の秀作。2019/12/06

Kuni

2
名作です!2014/07/23

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