感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
植田 和昭
11
これは、小説ではなく詩集である。フランス語で書かれた散文がどのようなものであるか興味深い。ノアの箱舟という表題にひかれて買ったがノアの箱舟に関する話はほんの少しで、幻想的な話の短編集だった。中でも変身に関する話が数多く登場する。この本を読むまでは、筆者の事は何も知らなかったがフランスでは有名らしい。幼子イエスと牝牛の話がよかった。天国から妻を見て犬となって地上に戻る話も幻想的で面白かった。フランス文学すごいなあ。2024/12/22
mngsht
1
光文社古典新訳文庫の『海に住む少女』に未収録の短編を中心に読んだ。その中だと『妻との再会』が好きだった。天国で見る自分の人生映画の中で映っている妻の描写で泣きそうになった。光文社〜の方で読んだ短編も読み返したけど、これってそういう意味だったの…?と新たな発見も。読み落としていただけなのか、訳が違っているからなのか、帰宅したら比較しようと思う。2019/07/21