内容説明
いま私たちに必要な生き方とは、なんだろうか。個性とも違う、自分らしさを探し出すには、どうすればいいのだろうか。エリクソンのアイデンティティ概念やメルロ=ポンティのスタイル概念を手がかりに、谷崎潤一郎の『幇間』、トーマス・マンの『魔の山』、太宰治の『饗応夫人』などを読み解き、“私”をずらし、変えていく技を伝授する。
目次
第1章 癖の技化と生のスタイル(癖が技となる―谷崎潤一郎『幇間』;癖のある人生―太宰治『饗応夫人』 ほか)
第2章 スタイルはもがきながら成熟させるもの(バルザック―巨大な胃袋というスタイル;『魔の山』のスタイル間コミュニケーション ほか)
第3章 スタイル間コミュニケーション論(スタイル間コミュニケーションとは;スタイルとは)
第4章 スタイルという概念(固有の運動性;動詞の特別な役割 ほか)
第5章 スタイル・ハビトゥス・アイデンティティ(メルロ=ポンティのスタイル概念;モースのハビトゥス概念 ほか)
著者等紹介
斎藤孝[サイトウタカシ]
1960年、静岡生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院教育学研究科学校教育学専攻博士課程を経て、現在、明治大学文学部教授。専攻は教育学・身体論。教職課程で中高教員の養成に従事
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