内容説明
一流のアスリートたちはいかに自らの運命を切り拓いたのか。若手選手が初めてぶつかる壁から、ベテランゆえの重圧、そして退き際まで。分岐点で諦めず、困難を乗り越えてきた16人の闘う姿が、スポーツファンを超えて多くの人の心を鼓舞する、感動の一冊。
目次
第1部 プロフェッショナルの原点(行動でしか心は整えられない―ラグビー選手 五郎丸歩;静かに燃える―プロサッカー選手 内田篤人;ともに戦う―プロボクサー 井上尚弥;全部まっすぐでいく―プロ野球選手 大瀬良大地)
第2部 メダルへの道(大舞台に生きる―競泳選手 瀬戸大也;体操の歴史を変える―体操選手 白井健三;攻めの心を取り戻す―トライアスロン選手 佐藤優香;「弱点」こそが「伸びしろ」になる―陸上十種競技選手 右代啓祐;相手もきっと努力している―視覚障害者ランナー 道下美里)
第3部 闘い続けるベテランたち(弓道とは、自分と対峙すること―弓道家 増渕敦人;「未知の深さ」の先に、新しい自分がある―フリーダイバー 岡本美鈴;記憶に残る相撲を取る―大相撲力士 嘉風;「負けず嫌い」が自分を高める―メジャーリーガー 上原浩治)
第4部 有終の美とは何か(あがききった上での諦め―柔道家 野村忠宏;最後の最後で本当の「笑顔」に―モーグル選手 上村愛子;感謝を込めて、滑る―フィギュアスケーター 高橋大輔)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kentaro
30
カージナルスとのワールドシリーズで9回表にマウンドに立ち見事三人で打ち取り、ワールドシリーズ優勝を自らの手で勝ち取った。チームメイトに担ぎ上げられた上原は天を指差し、勝利の雄叫びをあげた。あの瞬間をもう一度味わうためにはどんな苦労も厭わない。 そんなチームに160㎞の豪速球を武器に2011年から4年連続で最多セーブを挙げているメジャー史上屈指のクローザー、キンブレル投手がレッドソックスに移籍してきた。上原はセットアッパーへの転向を告げられる。しかし上原は、誰にも負けたくない。そういって、努力を欠かさない。2019/07/03
slowlifer
19
一流選手の心構えと競技への向き合い方の軌跡。苦手なことを「伸びしろ」と捉え、コツコツと努力。乗り越えていくことが自分の人生として向き合う。乗り越えれば、弱さが強さになる。失敗したら失敗したで得るものがあり、次につながる。チャレンジするから前進できる。確固たるものを築けば築くほど、生じてしまう心の隙や力み。一つの姿に向き合う姿は、まさしく「道」。全身全霊を傾け、こだわり続けることができる対象に出会えたことは、結果が伴ったか否かにかかわらず、幸せだと思う。2018/12/06
bibi
11
NHKのスポーツドキュメンタリー番組「アスリートの魂」で取り上げたアスリート。瀬戸大也 競泳選手「そうきたか!」と期待以上のことをしてくれる愛すべきスイマー。そして、萩野公介という宿命。白井健三 体操選手「遊び」が育んだ空中感覚。ひねりのスピード。そして、憧れの内村航平。 などなど・・・・ 2017/05/21
ふろんた
10
トップアスリートに上り詰めるのに、何を考え、何を糧にしてきたのかがわかり、ちょっと距離が縮まったようには感じたけど、一人当たりのページが少なく感じた。もっと掘り下げたのも読みたいな。2016/10/18
スプリント
10
人選が素晴らしく、どのエピソードも記憶に残るものばかりでした。 私たちに感動を与えてくれるアスリート達はもちろん、第三者が知ることができない内面をきちんととらえ伝えてくれる番組スタッフにも敬意を表したいと思います。2016/10/10