内容説明
日本の書の歴史にのこる数々の名筆。そこに激しい人生や、精神の凝縮された一瞬、飾らない真実の姿を読み取り、書家の個性と生きざまを探る。日本人が書に託し、表現してきたそのこころとはなにか。独創的な鑑賞眼と自由闊達な見方で新鮮に説き明かす。
目次
最澄―晩秋の風のような
空海―変幻自在の筆致
道風―日本的抒情の香気
佐理―国宝「詫び状」
かなの系譜―典麗な王朝の美学
道元・日蓮・妙超―鮮烈なキャラクター
一休―天衣無縫をつらぬく
庶民の書―素朴な精神の鼓動
白隠―無類のふてぶてしさ
仙〓―風刺とユーモア〔ほか〕