内容説明
江戸時代、黒髪を飾るアクセサリーとして女性の人気を博した櫛。表裏一体の「返し文」の魅力から蒔絵・螺鈿・透かし彫りなどの技巧まで。卓抜のデザインが作り出す美の世界へ。
目次
1のツボ 表裏一体の“返し文”を楽しむ
2のツボ 黄楊は定番、おしゃれはべっ甲
3のツボ 人気のブランドは“羊遊斎”
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kanata
21
櫛の歴史を辿ると、実用品というより島田髷などに用いる飾りの面が圧倒的だ。遊女発や、武家の奥さんの愛用品。下町の女子に流行った鼈甲に似せたもの。象牙の品もあったが、やはり人々に注目されたのは、重ね合わせた鼈甲でつくられた品。いまも取引禁止となる前に買った材料でつくる職人がいるそうで、艶と模様は独特の持ち味がある(ほしいとは思わないけど)。おしゃれ道具についての解説で、女性には櫛、男性には印籠ときてなるほどなぁと。櫛の返り文(表裏でひとつの絵)はうつくしい。ただ、自分用にはシンプルで機能的な品がほしい。2019/03/17
はるき
19
粋を極めた美しい櫛。日本美人の代名詞「烏の濡れ羽色」に差してこそ映えるんだろうな。2020/08/07
千尋
14
NHKでおなじみ『美の壺』の本*この本では櫛の魅力について美しい写真で紹介されています*江戸時代に女性のファッションで流行だった櫛*蒔絵や鼈甲などの美しい装飾が施されており、華やかでとても綺麗です**2012/06/27
ひつじ
5
羊遊斎の櫛のデザインおしゃれ。2016/04/23
ムク
3
江戸の職人の心意気にあっぱれ。こういう写真はオールカラーで見たいな~。2010/12/08