内容説明
本書は、爆心地のジャーナリストたちによる証言や手記、写真などをもとに、報道機関自身の被爆状況やその後の復旧活動、爆心地復元、原爆の絵など、原爆と核に関する番組や記事を集大成したものである。被爆した報道機関がヒロシマをどのように記録し、報道してきたかを知るための必携の書である。
目次
そのとき、ラジオ・新聞は…
それぞれの八月六日朝
広島壊滅のとき
あの日の五枚の写真
絵に残されたあの日の記憶
幻の原爆第一報
爆心地の夜
原子野に月冴えわたる
原子砂漠の朝
子どもたちの被爆
アメリカ兵捕虜の被爆
特殊爆弾の正体を解明せよ
新聞再開への道
原爆報道のあけぼの
「広島特報」から「ヒロシマ新聞」へ
未来への伝言
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶたまん
6
広島に引っ越すことになりあまりにも原爆のことを知らなすぎた自分と、本当は避けてきた自分と少しは決別できるものかと思い読んだ本。その真実は衝撃的で一瞬にして生活が壊されてしまう地獄があった。中国新聞と広島放送局の社員による手記が生々しい。原爆投下の一部始終と何が起こったかわからずに翻弄する男たち。そのわずか何時間後にはラジオ放送を再開させたのだから驚きだ。新聞記者がカメラを構え街にでるがあまりにも悲惨すぎてシャッターを押せなかった場面が痛々しい。広島の実録を残す貴重な本である。2016/09/24
mimm
3
原爆の記録を読みつつ、ふと覚えた違和感。外国の捉え方と日本の捉え方の相違が存在しているような…? 日本は悲惨な事実の抑止の資料としてだけれど、他の国は敵(国)に対してのイケイケのダメージデータとして捉えられていたとしたら? 世界に訴えてもなくなるどころか、拡がる核兵器。もしかして、自分は大丈夫的バイアスがかかってないだろうか。空恐ろしく、そして声を上げる空しさを(でも上げなくちゃいけない)を抱きました。2014/10/27
ぴろし
0
読み終わったので奥さんの友人に送付。2015/01/11