出版社内容情報
19世紀後半から20世紀にかけて布教のために活動したプロテスタント宣教師たちは、貿易目的の東インド会社とも協力して中国での事業を積極的に手がけた。その過程で得られた中国に関する知識によって、アヘン戦争以降の欧米は有利な立場で展開するとともに、それらの営為は近代の東洋学の成立にもつながる基盤となったことを明らかにする。
目次
序章 宣教師と中国をめぐる「知」の伝播
第1章 インドにおける儒教経典英訳事業
第2章 モリソンとイギリス東インド会社―中国語学習工具書の刊行
第3章 マラッカにおけるアングロ・チャイニーズ・カレッジの設立
第4章 プロテスタントの漢訳聖書の刊行
第5章 『チャイニーズ・レポジトリー』の刊行
終章 一九世紀イギリスにおける中国学の成立
著者等紹介
黄イェレム[ファンイェレム]
2020年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。現在、立教大学アジア地域研究所特任研究員。明治学院大学キリスト教研究所協力研究員。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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