内容説明
物語性豊かな歴史ロマンの全容。人気絶頂の盛りに自害した絶世の美男役者八代目団十郎。その謎に満ちた若き生涯を、天保改革に揺れる歌舞伎の世界を背景に描く異色作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カザリ
47
同性愛だし、歌舞伎ものなのに、読んでいて身につまされる恋愛でしかない、と思っていたら苑子先生があとがきで恋愛小説でしかない、と言い切っていたので、ほっとしたというか。。心底身につまされた小説だったなあ。というかねえ、恋愛っていうか、性愛なんだと思うんだ、これは。。というか、愛はなくて、恋と性でしかなかったと思うんだ。私の恋愛は、、みたいな。愛にいけなかったんだ、、みたいな、同感して切ない笑2014/11/24
inarix
1
川に身を投げた少年は、彼を救い上げた男へ「助けた責任をとれ」と言った——。 天保年間、謎の自殺を遂げた絶世の美男役者八代目団十郎を中心に、派手好きで自分勝手な七代目団十郎、苦労人だが温厚な五代目幸四郎、美貌の女形・玉三郎等名役者達が活躍した当時の歌舞伎界、仇討ちを誓う武士・宮永直樹と八代目団十郎の悲恋を緻密な時代考証で描く長編小説。 2013/07/24