感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
井上裕紀男
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荀子、韓非子も収められていますが、政や法にまつわる話が多くてしっくりこない。墨子は修身篇・非命篇が感慨深い内容で、生き方の基本型として会得したい内容。尚賢篇・節葬篇は今の世でも権力者の方に読み込んでいただきたい。音楽に対する否定的な非楽論は受け入れ難い。 孫子は戦いの基本を説いているけれども、人間関係の”あつれき”を乗り越えていくのにも十分転用できる話が多い。 墨子の民に寄り添う思想が近年は再評価されているらしく、研究も続けられているというので、孔子ばかりでなく多くの考えが流布されることを期待したい。 2022/01/29