内容説明
三世紀半ばから約三五〇年間、日本列島の各地で前方後円墳が造営され続けた。その数はおよそ五二〇〇基にのぼる。大山(仁徳陵)古墳を頂点とする巨大古墳が、共通する墳形と歴然たる規模の階層性をもって造られたのはなぜか―。「国家」という視点から古墳時代の歴史像を捉え直す試み。
目次
第1章 首長はいかにして首長たりえたか
第2章 分業生産と交易の地域センターだった弥生都市
第3章 東アジア世界とカミ観念の形成
第4章 前方後円墳祭祀―国家をささえた共同幻想
第5章 “もの・人・情報の再分配システム”で成立した中央と地方
第6章 前方後円墳国家の誕生
第7章 前方後円墳国家を運営した大和政権
著者等紹介
広瀬和雄[ヒロセカズオ]
1947年、京都市に生まれる。同志社大学卒業。大阪府教育委員会、大阪府立弥生文化博物館勤務ののち、奈良女子大学大学院教授、国立歴史民俗博物館教授等を歴任。現在、国立歴史民俗博物館名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授。文学博士(大阪大学)。専攻は日本考古学(弥生・古墳時代の政治構造)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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