中公文庫<br> これからの橋 月

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中公文庫
これからの橋 月

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  • サイズ 文庫判/ページ数 357p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122055865
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

内容説明

二十四歳になる荘太郎は無口で愚鈍。寺社町奉行を務める切れ者の父と比較され、世間からは「うつけ」と評されていた。嫁取りもままならない荘太郎は、二度目の見合いの朝、黙って姿を消してしまうが、奉公人おみつは、裏庭の土蔵で荘太郎の意外な顔を知ることになる(「花篭に月を入れて」)。自選短編集『これからの橋』第二集。

著者等紹介

澤田ふじ子[サワダフジコ]
昭和21年(1946)、愛知県生まれ。愛知県立女子大学卒業後、教師、西陣綴織工を経て作家に。57年『陸奥甲胄記』『寂野』で吉川英治文学新人賞を受賞。数多くのベストセラー・シリーズをもつ。平成16年度京都府文化賞功労賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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山内正

4
画帳に木更津河岸の風景が描かれていた 母親を亡くし狩野家に引き取られた屋左女 父親狩野英信は妻の死後母のときを 屋敷に入れたいとし、他の三家に 反対され死ぬまで囲い女でいた 家元の話が今出ていて高信か屋左女に婿をと 画の力も無く古くなる 画風に疑問を持たすにいる 甘んじた暮しを我が物にと考える男が野心を抱く 屋左女を犯し跡目の届けを図る 座敷牢に閉じ込め 見張る毎日を 望みが叶った時屋左女は死に 最後に描いた巨幅の絵に驚く 己にない新しい絵に2021/06/10

山内正

3
これが本物でも贋物でもいらん 口出しせんときなはれ 番頭が三十年奉公の十蔵に嗜める  栄次郎は横で掛け軸の画幅に 天地布を縫い付けた 柄が釣り合うてるがなと 褒められた 十五年奉公している 十蔵は鑑定の目利きも確かで 時々話を聞く 栄次郎の長屋におけいの家に 父親の借金取りが来る 手持ちの金やと渡し後は一月待って欲しいと話を付けた 母親はそんな大金どないする積りやと騒ぐ 店で宗達の雁の絵を裏から二枚に 剥がれたらとやってみる 片方の濃いのを板に戻し あとのを懐へ入れ持ち帰る 家で表装し闇で売るつもりだ 2022/03/08

山内正

3
狩野派四家のの一つ英信の妾の娘 屋左女は川筋で絵を描き続ける 狩野宗家門下二千人 英信への風当りは強い 息子高信に画才がない 一層の事婿養子に継がせてと 帰り道四人の男に拉致された 町奉行に届けを出すが 毎日男たちに抱かれてしまう 一月し少し絵を描き初めた 男達は描いた絵をくれと 売って飲み代にすると 若い侍が来て屋左女を眺め 逃げる気が無いとしる 高信に頼まれ加担したと教える 全てを知った屋左女は大幅の涅槃図 を描いた 衰弱死して一ヶ月額に入れて高信に 下から涅槃図を仰ぎ見て 高信はひれ伏し許してくれと2020/02/11

山内正

1
おみつ十八そろそろ縁談だが 色が黒い難は動きが遅い 膳を三つ座敷へ奥方様が 宗太郎は起きて来ない大事な日に おみつ!蔵から膳と皿を 言い付かる 父親は切れ者で有望の評判が 江戸から帰って無口になった 親は歯痒く思う 一日も早く身を固めと 蔵に誰か?おみつこの本に馴染みがあるのか 父が不遇で死んだ 若旦那様は人に明かせぬ事情が? 有難う殿に仰せ付けられてなやはり 話なら断ります こんな男ならと顔していましたね 盆に盛った水を二人で一生運ぶ 大事な事です おみつーここに来てくれ 大旦那様の声が若旦那様が変った2021/02/18

山内正

1
三年の江戸詰めから無口で覇気を失った人に莊太郎は変わった 女中おみつは若様を探しに土蔵に 莊太郎はいて昔の閑居集をおみつの父も見ていたと聞き納得する わしはな殿から目立つな凡庸にしていろと言われたと やっぱり! おみつは茶を五人に運び顔を見た 娘は父親に視線を送った 終わった後で父が返事を聞いた あの手の女はこんな男ならと顔をし 父上もお気付きに?と 善政は五年とかかります 春に殿は帰られ改革をされます 不審な母に 夫婦はお盆にはった水を二人で運ぶようなもの おみつここに来てくれー 呼んだのは若様? 2020/01/23

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