内容説明
日本語は書字中心言語であり、欧米語は声中心言語である。また、日本語は語彙的には漢語(中国語)と和語に分裂し、構造的には漢語の詞を和語の辞が支える「二重複線言語」である。日本語の根本に文字=書字を置き、政治・思想を含む日本文化の特異性とその深奥に迫った、衝撃の日本論。
目次
第1章 日本語は特異か(日本語は特異ではない;日本語は特異である)
第2章 日本語は書字中心言語である(書字中心言語とは何か;書字中心言語はいかに生れたか;書字中心言語の文化の特質)
第3章 日本語は二重言語である(二重複線言語とは何か;二重複線言語形成史;二重複線言語の文化)
第4章 書字中心・二重言語の現在と未来(二重複線言語の近代・現代;二重複線言語の現在)
著者等紹介
石川九楊[イシカワキュウヨウ]
1945年福井県生まれ。京都大学法学部卒業。書家。京都精華大学教授・文字文明研究所所長。90年『書の終焉―近代書史論』(同朋舎出版)によりサントリー学芸賞を、2002年『日本書史』(名古屋大学出版会)により毎日出版文化賞を、09年『近代書史』(名古屋大学出版会)により大佛次郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。