出版社内容情報
結婚間近に控えた三〇代のOL・環。どこにでもいるごく普通の女性だが、その生い立ちには暗い秘密があった……。書き下ろしサスペンス。
内容説明
「産みたくない」と、突然言い出した妊婦。最近まで、生まれてくる子供との生活を楽しみにしていた彼女に、何があったのか…。その夫から相談を受けた調査員・森山環は動き出した。単なるマタニティ・ブルーではないと直感した環は、彼女に「隠蔽された過去」があることに気づいたのだが―血の呪縛と解放を描く迫真の現代サスペンス。
著者等紹介
明野照葉[アケノテルハ]
東京都生まれ。1998年、「雨女」で第三十七回オール讀物推理小説新人賞を受賞。2000年、『輪廻RINKAI』で第七回松本清張賞を受賞、一躍、注目を集める。ホラーやサスペンスタッチな作品を得意とし、「女の心理と狂気」を描いた独自の作風はファンを魅了してやまない。著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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そのぼん
16
一組の夫婦の問題を相談された主人公…。紆余曲折ありながらもいい方向に進んでいくのかと思いきや、一概に解決したとは言い難い結末だった気がしました。物凄くいやな結末ではなかったけど、妊娠したあとの結果には少ししこりが残って、全体的に感情移入しづらかった気がしました。2012/07/17
miwapicco
6
再読のはずなんだけど、全く覚えてなくて新鮮ー。 程よいくどさ2019/08/11
terukravitz
4
★★☆☆☆2013/12/31
バムケロ
4
△思ってたより早く、そして違う路線で事件が解決してしまった。いや、解決した事にはならないのかな?消化不良な一冊。2012/06/12
ミナコ@灯れ松明の火
4
おそらく、実在のある組織がモチーフの作品。怖いほどリアルな心理描写なので立て続けに明野さんの本を読むとぐったりします。自分の、あえて蓋をして見ないようにしている黒い部分を見せつけられているようで。これが文庫書き下ろしだなんて、贅沢!(うれしいけど)2010/08/06