中公文庫<br> パリのカフェをつくった人々

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中公文庫
パリのカフェをつくった人々

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  • サイズ 文庫判/ページ数 262p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122029163
  • NDC分類 673.9
  • Cコード C1195

内容説明

芸術の都パリに欠かせない役割をはたし、今もフランス文化の一面を象徴するカフェ、ブラッスリー(居酒屋)。その発生をたどってみれば、意外にも地方出身者の出稼ぎ商法だった。フランス通のグルメエッセイストで、みずから農園を営む著者が「フランス出稼ぎ人」のルーツを求めて徹底取材。

目次

花の都パリを征服した世界一の働き者(カフェのギャルソンの素姓;水運びから居酒屋へ ほか)
チーズ小屋からミシュランまでオーヴェルニュ人成功の秘訣(チーズ小屋の青春;過疎村の後継者 ほか)
パリにクレープと生ガキをもたらした辺境の国(冬のブルターニュ半島;クレープとガレットの分岐線 ほか)
パリのブラッスリーをめぐる男たちの闘い(フランス式生ガキの食べかた;カキ剥き世界チャンピンの早業 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

336
この著者の本を初めて読んだ。面白い上に文章もうまい。どうやら、これまでは「食わず嫌い」だったようだ。さて、本書はタイトルにパリと付いているのだが、大半は小麦もブドウもとれないフランスの辺境のお話だ。オーベルニュ、ブルターニュ、そしてアルザス。パリの食文化はこんなふうにして成長していったのだと大いに納得するとともに、フランスに行きたくてたまらなくなてしまった。行くなら、この中ではブルターニュが一番魅力的か。森絵都の「ブレノワール」(『チーズと塩と豆と』所収)を思い出す。旅の拠点はカンペールがいいかな。 2013/11/20

奥澤啓

46
労作である。私が言うのではない。玉村豊男本人が『エッセイスト』の年譜で言っているのである。本人が言うのだからマチガイはないと思うが、私も労作だと思う。パリのカフェというきわめて都会的な存在が、山岳地帯のオーベルニュ地方の出身者が発展させたという仮説を追っていくという内容である。足かけ三年をかけて現地取材をしたそうだ。私はこの本で、そば粉のクレープとフランス人がアサリとハマグリを生で食べることをはじめて知った。今ではクレープの専門店がある時代である。隔世の感がある。文章がうまい。読ませる。1992年刊。2015/02/05

糜竺(びじく)

40
パリにはカフェとブラッスリー(居酒屋)が、たくさん存在するそうです。しかし、それを営んでいるのは、元からのパリの人達ではなく、フランスの田舎からやってきた人達が多数であるそうです。そのルーツを辿って、著者が、オーヴェルニュ、アルザス、ブルターニュと、田舎を巡って取材する旅内容が記されていました。クレープや牡蠣料理についても深く掘り下げていましたが、読んでいてかなり食べたくなりました。それにしても、田舎から都会のパリで店を起こした人達はエネルギッシュである事がよく分かり、凄さが伝わってきました。2015/01/29

ワダマコト

15
現在の東京と同じように、パリのカフェ文化は田舎からの上京者が切り開いたものだった。2015/03/22

Nobuko

7
パリのカフェのルーツ面白かったです アリゴのアリゴ食べに行こうかなぁ・・しかしコラムページの差し込みが文章の途中で入るのは勘弁してほしいなぁ・2017/11/04

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