内容説明
『言語にとって美とはなにか』『心的現象論序説』『共同幻想論』の主著三作を、関連づけ、ひとつの鎖につなげる場所として構想された「言葉という思想」。本書では、吉本思想の根源を探るこのテーマを正面切ってとりあげた。聖書、枕詞、良寛から芥川、ヴェーユ、ホーフマンスタールまで、広範なジャンルを扱いながら統一性と緊密な内容をもつ力作。
目次
幻想論の根底―言葉という思想
喩としての聖書
良寛詩の思想
シモーヌ・ヴェーユの意味
芥川・堀・立原の話
ホーフマンスタールの視線
詩的喩の起源について
言葉の根源について
枕詞の話