内容説明
求心力を失ったストライキは炭坑労働者側の敗北に終わる。指導者エチエンヌに残されたものは愛する人の死と仲間の嘲罵と、いやます革命情熱であった…。追いつめられてゆく群衆の怒りと未来の勝利への希望とを、壮大な叙事詩に展開し、ゾラの最高傑作とも評される長篇小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
31
【ガーディアン必読1000冊】エティエンヌの熱意もあり、炭鉱労働者はついにストライキに踏み切る。さてそうなると切り崩しにかかるのは、日本の労働争議でもおなじみ。エティエンヌも、ストライキも失敗し、エティエンヌは町を去ることになる。しかし彼の踏みしめる地面には鶴嘴の音が響き、希望を感じさせるラストになっている。小説題名は、フランス革命暦の第7月に当たる芽月を意味し、季節としては春。この月名は「種」を意味するラテン語のGermenに由来し、本作品は炭鉱労働者に芽生える、より良い未来への希望を描く。2024/04/01
mstr_kk
11
とうとう読み終えました。超大傑作。上巻はじわじわとペースを上げていく感じでしたが、下巻はとんでもないスピード感と迫力でした。読みづらさはゼロ、しかし、物語も文章もあまりによすぎて、胸が苦しかったです。ゾラ、凄すぎる。『居酒屋』も『ナナ』もよかったですが、『ジェルミナール』はダントツ。2020/10/30
ほしいもアボカド
1
破壊=始まりの兆候。善きにも悪しきにも。2015/11/23
かりんとー
0
そっとおすすめしたい本。2013/07/02