中公文庫<br> 醒めた炎―木戸孝允〈1〉

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中公文庫
醒めた炎―木戸孝允〈1〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 547p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784122017382
  • NDC分類 289
  • Cコード C1121

内容説明

ペリーが浦賀に来たとき、桂小五郎(木戸孝允)は江戸で剣の修業中だった。黒船の日本来航は「黄金の国」日本の幻影と、パルマーという人物の熱心な運動とに、アメリカの議会が動かされたためである。欧米の未発表史料や幕府隠密の報告までも駆使して、本書は、小五郎を中心に幕末、維新の歴史を活写する。昭和62年度菊池寛賞受賞の大作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新父帰る

3
ペリー来航から生麦事件頃までを扱っている。書き出しは小五郎の斉藤道場における剣術修行から始まる。当初この書を手にしたときは、木戸孝允の伝記物語かと思っていたが、本書の八割りは時代背景を著述しており、当時の幕末の様子を知る絶好の読み物だ。勿論ノンフィクションの部類に入る。当時の書簡、日記、書籍、勅書等の引用が随所に見られる。第4巻目に出典一覧が掲載されているが、その数に圧倒された。この書を読んで感じたことは、同じ尊王攘夷でも木戸のそれと松陰門下生のそれとは若干ニュアンスに違いがあるのではないかということだ。2017/10/02

ホレイシア

3
このタイトルは言い得て妙だ。木戸を端的にあらわしていると思う。2008/01/01

まりえ

2
情報量が多く、とても難しかった。桂小五郎だけではなく、同じ時代に起きたことも書かれているから、初めて知ることが多かった。2015/08/30

まりえ

1
再読。桂小五郎を中心として幕末の幕府、朝廷、長州藩等の動きが非常に細やかに描かれており、当時の考え方の背景や人物達の人間関係やそれから受けた影響まで分かる。揺れ動いていた時代に、それぞれの信念を貫く人物達がたくさん出てくる。全員のキャラが超濃い。中でも、自分の信念を封じて公武合体を進めていたのに、藩の方針が尊王攘夷に変更されてしまい、無念のうちに切腹した来原良蔵が心に残った。ここまで極端ではないが、組織の中の個人の苦悩は、現代人にも通じるものがあると思った。2018/01/15

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