感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
A.T
24
【富岡さん追悼読書6】砂時計のように終わることがわかっているけど、いつまでも過去の自分に絡めとられる女たち。妹 未知子は別れた夫との過去を部屋に引きこもり何度も思い返す。叔母 ヨシエに連れられた先のある家の広間で見た中高年の女ばかり20人のオシクラマンジュウ… 女たちは家庭もある主婦のようなのだが行き場のない虚無感孤独感に苛まれている… そして姉 由見子。恋人との交際は順風満帆だったが、ある日、恋人の元妻の縁者にいつのまにか取り囲まれていることに気がつく… まるでミステリーのような恋愛劇。2023/05/06
鮒
2
制度と女子の性、身体は女子それぞれのものなのか。女子の身体を持って生まれた者らはそれぞれの性と意志を自覚的に所有して生きているか。生きられるようになったのか。或いはそれは永遠に難題なのか。作品が書かれた半世紀以上も前の社会構造と通念は過去の遺物かはたまた現存の問題、或いは日本社会で女子の立場、位置は発展がないか、或いは更に退化してきたか。2024/02/26