感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
松井和翠
3
再読。中国史を背景に密室ものを揃えた好短編集。光る小道具使いの巧みさ。小道具使いが巧みということは、伏線の張り方が巧みということであり、つまり作品の隅々まで目端が行き届いているということ。ただし小道具を使った密室ものだからと言ってチマチマとした“針と糸”ものと勘違いしてはいけない。むしろ著者の雄大且つ酷薄な歴史観に裏打ちされた奥行深い逸品揃い。特に表題作及び「九雷渓」は神品ともいうべき完成度を誇る。何しろ『13の密室』に収録された「梨の花」がこの中では一番落ちる出来なのだから、その他は推して知るべし。2011/09/02
松井和翠
0
第二十五編。『方壺園』。「そして、方壺園の謎も。」2012/03/27
スーパーつきま
0
短編集で骨休み2021/10/14