感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kochi
14
室生犀星が、故人となった詩人たちの想い出を綴った婦人公論への連載をまとめたものであり、師である白秋、仲間の朔太郎、暮鳥や、年下ながら早逝した堀辰雄、立原道造、津村伸夫などとの関わりを、随筆風に記している。特に、年下にも関わらず、先に逝った詩人たちとの繋がりや、なにげない行動を描くなかに、彼らを見る目の優しさが自然と示されている。犀星宅にやってきては居眠りしていたと言う道造がどう思っていたかなど、逆の立場からの記述があるなら読んでみたい。私が生まれる前の文章なので、読みにくいところもあるが、また読むと思う。2022/11/15