中公新書
孟嘗君と戦国時代

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  • サイズ 新書判/ページ数 192p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121020017
  • NDC分類 289.2
  • Cコード C1222

出版社内容情報

古代中国の戦国時代、諸国を縦横無尽に渡り、知恵と誠実をもって平和を説いた孟嘗君。彼の生涯を通観しながら、変転の戦国時代を解説。

内容説明

古代中国の大国・斉に生まれた孟嘗君は、秦から脱出するさい食客たちによって助けられた「鶏鳴狗盗」の故事で名高い。多様な力が国と人を動かす混乱の戦国時代にあって、かれは諸国を縦横無尽に歩き、貴賎と交わり、知恵と誠実をもって燦然と輝く存在だった。孟嘗君はまさに戦国時代を体現していたのである。逆境にあって悲観せず、むしろ自らの糧として理想の実現に邁進した孟嘗君の生涯を、作家の目で読み解く。

目次

第1章 戦国時代と四君
第2章 斉国と臨〓(し)
第3章 威王の時代
第4章 斉の二大戦争
第5章 孟嘗君の誕生と父靖郭君
第6章 稷下のにぎわい
第7章 孟嘗君の活躍
第8章 孟嘗君と斉国の命運

著者等紹介

宮城谷昌光[ミヤギタニマサミツ]
1945年、愛知県蒲郡市生まれ。早稲田大学文学部卒。出版社勤務のかたわら、立原正秋氏に師事し創作を始め、その後帰郷、執筆活動に専念する。91年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞した。その後も、94年『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年、菊池寛賞を受賞する。06年には、紫綬褒章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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もりやまたけよし

38
中国の戦国時代に登場する人物のダイジェスト版でした。この知識をベースにしておけば、宮城谷さんの小説がよくわかると思いました。一種の入門書です。2020/09/07

19
中公新書から出てるけれども、宮城谷さんが書かれていることもありエッセイっぽい。孟嘗君、鶏鳴狗盗は有名だけど、他になんかしたのかと問われると、…おや?宮城谷さんもちうごくのみなさんじゃないけど、劉備とか宋江みたいにどーんとしてるタイプが好きでいらっしゃるのかな。戦国時代のありようが伝わるエッセイだった。宮城谷さんの小説、実はそんなに読んだことがないので、最近始皇帝あたりの時代のちうごくドラマも見たことだし、奇貨居くべしあたりから読んでみようかな。2024/02/18

yamahiko

19
今週末、同僚に誘われ宮城谷氏の対談を聞くことになり、予習をかねて購読。これまでほとんど縁がなかったけれど、氏の小説を含め、中国古代史に興味を持つきっかけになりました。2016/10/24

べる

17
徳が高ければ、おのずと人はその人のもとに集まる。天下を動かした人物から学べることは多くある。その中でも孟嘗君は現代にも必要とされる人物であろう。孟嘗君は、生母の身分が低いため豊かさから遠退いたところで育ったと考えられている。頑固な父の靖郭君に孫の孫(玄孫)の孫に財産を遺すのか、それよりもいま身近で生きている人々に与えて、悦んでもらったほうがいいのではないか、ということを工夫して話す。孟嘗君は王であれ悪人であれ、人の心を読み、掴む力があった。悪人であっても孟嘗君の食客でいるかぎりは悪事を働かない。 2019/12/21

Tomoichi

16
これは歴史エッセイと呼んだ方がいいのかな?宮城谷昌光による孟嘗君と彼の生きた戦国時代を俯瞰した作品。著者には「孟嘗君」という作品があるので、春秋戦国時代のものを読む際の副読本というのが適当かも。この時代の複雑な時間軸を理解するのに巻末の年表や系図は便利です。2016/12/24

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