出版社内容情報
著者はこれまで300人を超える元受刑者を取材してきた。そのなかで、近年顕著になってきたのは、高齢の受刑者たちである。塀の外の孤独で不安定な生活より、安全な刑務所を志願する老人たちが増加しているという。受刑者に占める65歳以上の割合は18.1%、数にして20年前の10倍となった。これは、刑務所の老人ホーム化なのか。再犯者率の増加、社会復帰・更正への対策は、ようやく進められているところだが、それだけでは解決できない、高齢化社会ならではの問題と言える。人生100年時代と呼ばれ、後半戦を健康で豊かに過ごそうという多くの高齢者がいる反面、社会から見捨てられ、置き去りにされる老人受刑者たち。刑務所、更生保護施設、支援組織を取材、高齢受刑者本人へのインタビューを行い、漂流する老人たちの現実に迫ったルポルタージュ。
内容説明
増え続ける高齢の受刑者、福祉施設化する刑務所…受刑者・出所者の生の声、刑務所・更生保護施設への現場取材を通し、塀の内と外のリアルに迫る。
目次
序章 漂流する老人受刑者―過去の取材ノートから
第1章 東日本成人矯正医療センター訪問記
第2章 元矯正局長・西田博氏インタビュー
第3章 黒羽刑務所見聞録
第4章 「至道会」取材記
第5章 出所者の社会復帰に向けて
第6章 法学者・安田恵美氏インタビュー
著者等紹介
斎藤充功[サイトウミチノリ]
1941年東京生まれ。ノンフィクション作家。東北大学工学部中退(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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