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記者は何を見たのか―3・11東日本大震災

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  • サイズ B6判/ページ数 318p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120043055
  • NDC分類 369.31
  • Cコード C0036

内容説明

号泣した記者がいた、歯を食いしばってシャッターを切ったカメラマンがいた。極限の現場で彼らは何を考えたのか。一人称で語る78人の取材記録。

目次

第1章 津波(孤立した公民館で43時間を過ごして;安否不明の妻と避難所で再会 ほか)
第2章 原発(震災翌日、第一原発の正門前まで近づいたが;生きていた証し、生きている証し ほか)
第3章 官邸・東電など(総理番として;首相の誤ったリーダーシップ ほか)
第4章 東京、千葉そして各地で(巨大都市・東京にもいずれ大地震は来る;東京・池袋であふれかえった帰宅困難者 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

121
3.11東日本大震災の読売新聞記者たちの取材記録。当日、自らも被災した記者、あるいは何日か後に応援で現地入りした記者、さらには官邸や東電に張り付いていた記者など、主として若手の記者たちによる取材記である。新聞に掲載された記事とは別の、もう少し個人的なスタンスで書かれているので、よく言えば個々の記者の思いが伝わるのだが、ややもすると思い入れが空回りしてかえって伝わりにくい側面もある。多くを載せようとするあまり、1つ1つが短かすぎることもややマイナスに働いたようだ。2012/02/19

おかむー

63
言葉にならない…圧倒的な事実にただただ打ちのめされるのみ。そして気づかされた、この3年、様々な媒体で震災に関する情報に触れて『知っているつもり』だったものが、概要や見出しをつまんだだけの表面的な知識でしかなかったことを。震災に限らず、物事を何でも『要するに』でまとめてわかっているつもりになっていただけなのかもしれないね俺は、まだまだ浅い。 とても心を削られるので覚悟はいります、それでもできれば手元に置いてときおり読みかえすべき本であると思います。この作品に関しては評価抜き。2014/03/11

kinkin

42
3.11東日本大震災を全国の読売新聞記者達が現場を取材した記録。取材を通し被災者の苦しみ、悲しみ、辛さ様々な感情含め当時の状況を伝えている。この本に書かれていることはほんの一握りの事であり、埋もれてしまった事実のほうがずっと多いことだろう。あれから3年、復興・復旧はいまだに遅れている。このまま、被災者のことを風化されないことを祈るばかりだ。 この地震を教訓に、大地震に対してどう対応すべきかを、体裁やうわべだけで済まさずに真剣に考えていかなければならないと感じた。2014/06/29

てんちゃん

41
東日本大震災発生時、取材に奔走した78人の読売新聞記者達の手記。彼らの一人称で語られる手記はいつもの冷静な記事とは様相が異なる。記者も被災地にたった時点で、ある意味被災者となったんだと思う。こんな悲惨な出来事を取材してよいのか、相手を傷つけるのではないかと葛藤しながら、相手を慮りながら、記者らが被災地で触れ合った一人一人との出会いを丁寧に記録に残そうとしている。あのとき感じた怒りを書き残そうとしている。気持ちが溢れだし巧みさはない文章だか、彼らの人間味が溢れだしている。記者らの活動の渾身の記録。2018/02/25

あやの

34
読売新聞の記者たちが被災地に入り、何を取材し、何を思ったのかを綴る体験記集。「伝える」という使命を果たすべく、震災にどう向き合ったかを様々な立場から率直に書いている。表紙の写真を撮ったカメラマンは、阪神震災の時に「伝えきれなかった」という悔いを持っていたという。それぞれの使命感に感服すると共に、他社も含めて震災直後にどれだけのマスコミが大挙して被災地に入ったんだろうかと、妙に冷ややかな思いで見てしまうのは、私がひねくれてるんだろうか。 2018/03/11

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