内容説明
あなたへの愛の言葉も、不倫の告白も、ぜんぶ嘘。連城三紀彦最新作品集。夫、妻、愛人、かつての恋人―男と女の心の襞に潜む、純粋ゆえに残酷な愛のかたち。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えびたま
3
不倫の話が多くて怖かった。怖いけれど面白い。夢中で読み進めてしまいました。ラストの話は最高に気が滅入ります。恋愛ってそんなふうでもあるんだなと思いました。2013/09/21
青沼ガラシャ
1
一応、恋愛をテーマにした短編集だが、全編何かしら以外なオチが待っているのでミステリ好きでも楽しめる内容。特に前半の作品群はミステリ色が濃厚で、表題作は連城三紀彦作品の中でも屈指のサスペンスでオススメ。他にはお見合いのドタバタを描いた「男女の幾何学」も良かった。2021/12/28
そうたそ
1
★★★☆☆ 短編集であるが、全作品に不倫という共通項があるような気がする、そんな男と女の駆け引きを描く作品集である。連城さんならではの、鮮やかなどんでん返しも多少は見られるが、全体としてミステリ色は薄めである。各所に書かれているが、ミステリとして楽しむのなら「男女の幾何学」が逸品。次々やってくるどんでん返しがまさに連城ミステリを思わせる。他作品もミステリ色こそ薄いものの、思わず唸らされてしまうような結末に連城さんの技巧を感じ入るばかり。いつものことながら、美しい文章とストーリー展開には酔いしれるばかり。2016/07/28
tara
1
ミステリ色が強いのは前半の5編。目くるめく逆転劇。中でも「男女の幾何学」は入り組んだ情念の交差が織り成す逆転の連鎖に感動した。2015/03/15
花鳥風月の森
1
大人の恋愛ですね。現実だったら気が滅入るお話ばっかりです。2013/05/06