出版社内容情報
三島由紀夫/原作 小林勝也/朗読
崇拝する藤宮先生の熊野旅行に同道した常子は、そこで先生の奇妙な行動を目撃した。忍び寄る老いの気配に衝き動かされた、孤独な人間の姿を描く著者後期の異色作。
発行形態:新潮CD
判型:[2CD]134分
ISBN:978-4-10-830124-5
発売日:2003/02/25
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yamamiki
7
朗読を聞くことが文学作品を理解するのには最も有効であると何かで聞いた記憶がある、偶然、三島作品ものをみかけたので視聴してみることにしました。時間はかかりますが作品の細かい襞、感情の起伏、思考の進行など、時間をとっていることも要因だと思うが大変理解し易く、染み込んでくるように感じた。作品の題材自体は大変地味ですが、作品から醸しだす深みとコクについては流石、三島由紀夫です。日本の誇る、谷崎、川端、志賀といった文豪達が造り上げてきた香りと伝統を、この作品では特に感じます。そして何より驚かされるのは、詳細な→続2018/01/06