感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イコ
7
バルツァーに全滅させられた騎兵隊の恨みが肉薄、国王は暗殺され参謀総長が国を支配し、女癖の強い皇太子が権力争いの火種となる。バルツァーの過去が物語と交錯して、とうとう逃げ場の無い場所に立ってしまったことを自覚する。察しの良いバルツァーがある人物から言われて自覚するというのも面白いものだ。歴史の表舞台にたつ第二王子との差というものかも知れない。今巻は絵の質感が所々変わっているのが気になったが、モブの女キャラが可愛かったりと、あらためてキャラのかき分けと絵のうまさが際立っているなーという印象だ。2020/01/26
にぃと
7
軍によるクーデターも成功し、国王も被害に。追い詰められたバルツァー達が王子とともに頼った人物とは―。だいぶ人格者だった国王と比べて王子はずいぶんと奔放な性格をされていらっしゃる。 バルツァーの過去や祖母も明らかに。そりゃああの人に教育受けたらああも育つなって納得。ここまでは優秀な将校だったバルツァーが次巻以降歴史の舞台に躍り出ることになるのか。期待。2019/08/11
ちくわ
6
ヴァイセン国内の政治的な状況が描かれており、歴史の転換点がやってきたと感じる出来事が起き始めている。バルツァーが己の置かれている立場を自覚し、今後どういった選択をするのか。2019/08/17
北白川にゃんこ
5
へいかー!2022/05/29
サテヒデオ@ダイナミックひとり
3
敗走の一巻。テロリズムによって国政が変わる。政治は社会の手段だが、それ自体を劇的に変更する手段としての暗殺劇。戦場での勝利か、政争での勝利か。いずれ敗者は消え去るのみ。最後に灯った希望は吉と出るか凶と出るか。そして王子はついてゆくのか。だとすると貞操の危機かも、ヘルムート。2019/10/13