高熱隧道・赤い人

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高熱隧道・赤い人

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  • サイズ B6判/ページ数 476p/高さ 21X15cm
  • 商品コード 9784106450051
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0393

内容説明

黒部第三ダム建設の難工事を描く「高熱隧道」、明治期の囚人による北海道開拓裏面史「赤い人」。二長篇ほか。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ27

65
「船長が泣く」-正統の記録文学。昭和2年 無人の船がシアトルに到着。とすると吉村が記していた記録は・・💀が。あたかも船舶内に定点カメラが存していて、末吉と船長の一挙手一投足を見ているかの様。生あるものが滅びて行く凄まじさをひたひたと眺める無機質の眼。末吉,船長お互いに「俺こそが生き延びる」と思う生への欲望の業がむき出しでなく静かに無気味。「焔髪」普通ではない標題と思うとさにあらんや・・金剛力士像―阿吽の形相のあの髪か!戦争直後、三月堂の仏像4体は忍辱寺へ疎開。戦が終わり、寺が危惧した進駐軍による接収?2021/01/13

sataz

3
月始め黒四見学会で通った高熱隧道の工事記録小説入。戦前の無理矢理な人遣いの工事ながら、主人公の工事課長藤平や所長根津の行動と考えには同感・感心する点も。特に根津の高温でダイナマイト自然爆発した爆死人夫死体を集めた行動は印象的。他どんどん温度が上がって行き最後には150℃を越えた岩盤(水かけた工事&ダイナマイトの断熱)の工事や泡雪崩の脅威など見学会で説明された事がしっかり描写されていた。 赤い人は明治初めの北海道の集治監設置と開拓工事労役、時代が遡る分更に非人道的で、描写もちょっとボケ気味感あり。2014/09/21

しおつう

3
当巻に収録されている『高熱隧道』は自分が吉村ワールドにはまりこむ切っ掛けとなった作品である。司馬遼太郎、山崎豊子などにも共通しているが、吉村作品は徹底した取材と緻密な調査に基づいて作成されており、ほぼ真実な史実として読むことができるのが魅力である。司馬、山崎氏に関しては全集を読み終えており、次は吉村全集を読破したい。2014/01/08

Masa

1
「高熱隧道」「赤い人」「船長泣く」「焔髪」。3作は死体累々の物語。隧道の貫通は根津や藤平など技術者達の無理を強いてでも貫通させる、という非道な意地が死を増加させて行く。「高熱隧道」も酷い話だが、未だ労働に対して対価はあるが、「赤い人」となると全く救われるものがない。読み進めるのが苦痛になってきた。「船長泣く」も乗組員全員遭難、悲しすぎる。2020/04/05

pandog55

0
高熱隧道が読みたかった。 過酷な現場が手に取るように伝わる。 先人の苦労を知った上で黒部を訪れたら全く 違う目で見られただろう。2019/12/05

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