アンダーワールド〈下〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 611p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105418021
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

著者等紹介

デリーロ,ドン[デリーロ,ドン][DeLillo,Don]
1936年ニューヨークのブロンクスで生まれる。71年、『アメリカーナ』でデビュー、以後精力的に作品を発表し、85年に『ホワイト・ノイズ』で全米図書賞を受賞。88年の『リブラ時の秤』が全米ベストセラーとなり、名実ともに現代アメリカ文学最大の作家となった

上岡伸雄[カミオカノブオ]
1958年東京生まれ。明治大学文学部教授、アメリカ文学専攻

高吉一郎[タカヨシイチロウ]
1971年横浜生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍中、表象文化論専攻
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

122
世界貿易センタービルを狙った最初のテロのように、湾岸戦争後のアメリカを中心とする新世界秩序に対し報復を行おうとする一派があらわれ、アメリカに憎しみの目が向けられていることへの不安が、こういう作品を生み、この作者最大のヒット作となったのだろう。様々な人物たちがどこでどう関わっていくのか、相関に迷いそうになったところで繋がりはこういう事かと見えてくる。そして、冒頭が結末につながる。見事な収束だと思う。2017/02/23

serene

14
重いテーマを扱っていたり、頻繁に時や場面が前後したり、登場人物が世代交代して主人公を特定できない場合も、多くの小説はやっぱり人間(の心)を書いているように思う。 でもたまに、どれだけたくさんの魅力的で印象的な人物がいても、そこに描かれているのはひとつの世界―人間を含む世界そのものである小説に出会う。 正解なんてない、幸せの形もひとつじゃない、終わりさえない、あるのは未来への希望。 「アンダーワールド」を読んでいる間、わたしはふたつの世界を生きていたような気がしてる。 2013/07/03

ドン•マルロー

12
巨大な作品である。核と廃棄物。人間の犯した二つの大罪。あらゆるテクノロジーは爆弾に繋がる。2019/06/29

ヘラジカ

12
一時代を代表する世界文学というものがあるならば、この作品こそがそれである。20世紀の数多ある小説群の中に聳え立つ巨峰といって過言ではないだろう。時間的にも空間的にも隔てられたバラバラの人生で紡がれた物語が、人間の感覚が捉え得る以上の、人智及ばぬ巨像の暗喩であるという途轍もなさ。一種のミニチュア群像劇が、社会の地下の奥底に黒々と渦巻くものを表現しているのだ。圧巻の大作。優れた小説としてだけではなく、一つのモニュメントとして、必読中の必読だと言い切ろう。2016/03/21

秋良

11
【G1000】冷戦、キューバ危機、核兵器と物質主義、日本人も知ってる事物の下アンダーワールドにある、ニックとクララとその周りの人たちの人生。読んでいてずっと感じたのは隔たりだった。この世代と共有できる記憶を私は持っていないし、敗戦国で育ったから核に対する意識も違う。同時代人のピンチョンよりは読みやすかったけど、これがアメリカだ!とごりごり主張される感じがボリュームと相まって疲れた。2019/11/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/507792
  • ご注意事項