- ホーム
- > 和書
- > 人文
- > 文化・民俗
- > 文化・民俗事情(日本)
出版社内容情報
やまとだましい── 戦後、忌避されてきたこの言葉に日本人を解読する鍵がある!
戦争中、皇軍の兵士を鼓舞する合言葉として謳われた「大和魂」。そのこころは勇ましさにではなく、多様なカオスの中にあった! ラーメンや土下座、七福神巡りなど、この国にしかない事象に注目し、天守閣、伊勢神宮、戦艦大和といった意外な物件にふっと現れる日本人独特の思考回路を発見する、新しい角度からのジャパノロジー。
内容説明
やまとだましい―戦後、忌避されてきたこの言葉に日本人を解読する鍵がある!皇軍の兵士を鼓舞する言葉として謳われた「大和魂」。そのこころは勇ましさにではなく、多様なカオスの中にあった!ラーメンや土下座、七福神巡り、天守閣といった意外な物件にふっと現れる日本人独特の思考回路を発見する、新しい角度からのジャパノロジー。
目次
やまとだましいのパスポート
神社でもありお寺でもあるもの
カメラの中に魂を探る
心と消しゴム
土下座について考える
実用から侘びへの幽体離脱
モモヒキの穴
羽田空港のタイムマシン
江戸城にも天守閣が欲しい
神様を癒してさし上げる
分散する神を追いかける
戦後民主主義とデジタル化
外来種の脅威と舶来への憧れ
戦艦大和神社に参拝する
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
八百
17
原平さん追悼、またひとり昭和を語れる人が逝ってしまった。なんだかんだと偉そうなことを言っても昭和も半分を過ぎた生まれの私たちはモグリなのであって昭和を語るなどというのは全く持って恐れ多いしあの激動の時代の波を経験した師を失うことは大きな損失なのだと思う。テーマは「大和魂」、それは武士道や富士山はたまた桜花の儚さでもなく原平流に言えば「水に流す」ことの潔さ。その内在する透明な勇ましさの発想に自分の未熟さをまた思い知らされた。今迄いろいろと教えて下さって本当にありがとうございました。ゆっくりお休み下さい、合掌2014/11/03
tama
4
図書館本 なんか街宣車を思わせる装丁。赤瀬川さんの言う大和魂は「七福神はいろんな国の神様が団体になってる好い加減さ」などの日本人らしさのこと。それなら安心。「まあぼちぼち」ってイイナと思うし、優柔不断力を「やさしく、柔らかな不断の力」と読むのは最高です。ナショナリズムでもグローバリズムでもない「大和心」の本。2013/05/18
スローリーダー
3
密かに師と仰ぐ赤瀬川原平氏が日本のことを考察した一冊。大和魂の姿を身近な日常に降ろし、日本人の身体感覚を通して探っていく。ユニークな視点も含めて面白く解りやすく感銘を受ける。目から鱗の解釈と独特で的を射た比喩表現の連発で読後はかなり頭が良くなったと思う。最終章の戦艦大和の意味付けもその慧眼に納得。2023/08/23
Hisashi Tokunaga
0
生ものの調理の構造の中に大和魂を見るところが赤瀬川氏の卓見であり、イロニー。でも、これって因果関係の転倒させて、大和魂を刺身に身売りしてるって事では?
kuriko
0
「モモヒキの穴」が一番おもしろかった!2008/10/10