内容説明
38億年の生命の歴史を学んだ科学者の、祈りをこめたメッセージ。宇宙の始まりから化学物質の問題点まで、健やかに生きるために、いま考えておきたいこと。
目次
1 土壌(地球ができたころ;生命の誕生 ほか)
2 大気(地球の成り立ち;オゾン層とフロンガス ほか)
3 食糧危機(有機農法;世界の農業事情 ほか)
4 化学物質(輪入食品とポストハーベスト農薬;鍋のなかの毒 ほか)
5 エネルギー(原子力発電;太陽と風と…)
著者等紹介
柳沢桂子[ヤナギサワケイコ]
1938年生まれ。お茶の水女子大を卒業後、コロンビア大学大学院を修了。三菱化成生命科学研究所主任研究員として活躍中に、原因不明の痛みに倒れ、以後30年にわたる闘病生活をおくる。その間に医療の問題や生命科学を一般に伝える執筆活動を始め、三十数冊の本を著す
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マイケル
5
人間の欲のせいで危機的な状況にある地球。その警鐘本。著者の専門である生命科学からさらに幅広い分野に言及し、オゾン層破壊、地球温暖化、食糧危機と日本の自給率の低さ、人間がばらまいた化学物質などの問題に言及。5章ではエネルギー問題で原発にふれ、2003年発行の本書で原発は危険との指摘が、2011年福島第一原発事故で現実のものに。最初の2章に書かれた柳澤桂子版の天地創造&生命誕生の壮大な物語。子孫のために美しい地球を残すべきという著者に共感。2020/08/05
tosco
1
農薬・化学肥料の歴史を知る入門に良いと知人の推薦を受けて。宇宙や地球の生い立ちから話が始まるとは思わなかったが、前提となる土壌や大気の構造を踏まえているので、農薬・化学肥料の歴史と科学的位置付けの両面から概観することができる。全体としては環境破壊に警鐘を鳴らす本として書かれているので否定的な記述が多いが、全否定ではなく歴史的に果たしてきた役割も抑えられている。2020/07/05
cari-na
1
環境汚染や化学物質のことなど、読むと不安になることもありますが、自分の生活を見直す機会をもらえたような。できることから。2011/12/10
とんきち28号
0
小学校の時分に先生が人類は進歩発展しなったら今でも人は獣の革のパンツだけで生きていると聞いたことがある。進歩発展は必ずしもこの分野にまで必要なのかと感じた。(多田富雄から派生)2012/06/04