出版社内容情報
男はいかに政商となり、なぜ表舞台から消えたのか――。「大泉内閣」で規制緩和の旗手を演じたノンバンクの帝王。その野望と「失われた十年」を問う経済巨編。「週刊新潮」連載に大幅加筆!
内容説明
「大泉内閣」の政権中枢に食い込んで、規制緩和の旗振り役となったノンバンクの帝王。「財界鞍馬天狗」への周到な接近、大日本電機の本社ビル乗っ取り工作、山三信託の買収。躍進と急成長の陰で、渦巻く嫉妬、深まる人事の亀裂。無能な管理職が出世し、優秀な社員が流出していく…。そしてついに、あるアナリストレポートがその実態を暴露した。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tsuyoshi
61
オリックスをモデルにした経済小説。東大卒で入社した井岡を主人公にバブル崩壊を経てリース、ファイナンス事業が拡大路線に至っていく経緯を描いている。下巻へ続きます。 2018/03/25
山男777
4
誰をモデルかと読み進む、最後までわからなかったが、皆さんの書評を拝見するとオリックスの宮内会長のようですね。過去に宮内の名はなんかで知っていたが、良いイメージとして捉えていなかった。業界の勝利者になり威張りの頂点を目指すには相当の入れ込みが肝要との思いがした。別の世界のようで迷っても行きたくない。でも下巻も読んでみよう。2012/06/19
ドル箱
4
上巻読了、さて感想いきましょう。テーマは「夢」そして根底は恐らく「幻」編集は田中角栄「日本再生計画」からサブプライズローン(リーマンショック)までと考察(下巻はまだ読んでないが恐らくそうでしょう)現状の日本を描いた「経済小説」でありますが、高杉良が何を「書きたい」のかはもう「視えて」おります。さて「オチ」はどうなるか、「闇の暗部」に期待しましょう。暴走p Feat.GUMI ディストピア ジパングを聴きながら。 2012/06/05
ぶーにゃん@積ん読本解消中
3
オリックスの宮内会長がモデルですね。次々出てくる経済の事件にあのときはこんなことがあったと追体験しているみたいです。奥さんとなる美恵との出会いからリース系ノンバンクとして成長していく会社とともに出世していく主人公「井岡」と比較して茶坊主の上司「広瀬」、信頼できる先輩「立花」と読みやすくストーリーが組まれています。でも、トップの加藤の暴走ぶりと品性の低さは読んでいてちょっと嫌気がしました。まさに凄まじきものは宮仕えを地でいっているところをみるとこのような職場は自分に務まらないと思ってしました。2012/01/14
chuji
2
久喜市立中央図書館の本。2016/07/02