内容説明
上海の阿片窟、チベットの鳥葬、LSDセッション、ブッダの4大聖地、ヴァラナシの火葬場、インド最大の聖者たちの祭、前世を覚えている少女、カースト制度と暴力、バンコックの殺人鬼と奇形博物館…。鮮やかな生と死が交錯するアジアから戻ったオレを迎えてくれたのは、バラバラに崩れた神戸の町だった―。アジアの「生と死」を見つめる魂の放浪記。
目次
日本
中国
チベット
ネパール
インド
タイ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
エーコ
1
まるで大地そのものを受粉させるみたいに夜明けの空を雪が舞う。神にとっては宇宙との共振を頑なに拒み続けるオレ達の方が狂っているのかも。高貴な恥じらい。病気をだまし飼いならす。あなたが生まれる時世界は笑いあなたは泣く、あなたが死ぬ時世界は泣きあなたは笑う。今日は死にがいのある一日だった。神が人間作ったのではなく人間が神を出産した。魂は出会いを栄養に生きている。生と死はつながっている。他人に夢を託した瞬間から人は敗北者になる。相手の事を思いもかけないのが無償の愛、わがままになればなるほど仏様に近づく。2016/07/12