内容説明
岡本太郎とともに学んだ慶応幼稚舎時代。アルバイトで「酒は涙か溜息か」を吹き込んだ東京音楽学校時代。南方の島で苦難の日々を送った戦中戦後。「長崎の鐘」で結ばれた永井隆博士との交流。社会奉仕に取り組んだ晩年…。綿密な取材で、日本の近現代史のなかに浮かび上がった人気歌手八十二年の生涯。
目次
プロローグ―急逝
1 第一の母校・慶応
2 音楽学校の青春
3 歌手「藤山一郎」の誕生―「酒は涙か溜息か」
4 テイチク時代―「東京ラプソディー」
5 戦争そして軍歌
6 南方へ
7 収容所のアコーディオン
8 荒野にひびけ―「長崎の鐘」
9 若く明るい歌声に―「青い山脈」
10 四三回の紅白
11 流行歌への疑問
12 奉仕の精神をいかす
13 日本の自動車史を生きる
14 最後の作曲
エピローグ―冨士霊園