人間自身―考えることに終わりなく

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 157p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104001095
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

人は病気で死ぬのではない。生まれたから死ぬのだ。
生きて死ぬ、我々の存在の不思議を生涯考え、日常の言葉で問い続けた哲学の巫女が、死の直前まで綴った「週刊新潮」人気連載の単行本化、完結編。

内容説明

「人は病気で死ぬのではない。生まれたから死ぬのだ」。池田晶子の珠玉の哲学エッセイ最終巻。

目次

自殺のすすめ
核の行方
国家の品格
大御心と私たち
生死は平等である
奇跡のほんとう
お釈迦様でも
なりものが好き
男女は平等である
億万長者の責務〔ほか〕

著者等紹介

池田晶子[イケダアキコ]
1960年東京生まれ。文筆家。慶応大学文学部哲学科卒業。専門用語を使わず、哲学するとはどういうことかを日常の言葉で語る「哲学エッセイ」を確立した。2007年2月23日、死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

111
日常の言葉で哲学を語り続けた池田さんのエッセイ集。死の直前の文章も収録されている。難解なところはほとんどなくて、本質に真っ直ぐに切り込む姿勢が小気味よい。権威主義的にならず、誰にも媚びず、考えることそのものを言葉にしようとした姿勢に共感した。46歳という若さで亡くなってしまったが、自分の人生に後悔はなかったのではないかと思う。生きるとは何か、自分とは何かということを真摯に問い続けることができた、という自負を感じていたはずだ。2014/09/11

Gotoran

49
2007年2月23日、腎臓癌で46歳の若さで逝去の著者の遺作。「週刊新潮」(2006年8月3日号~2007年3月15日号)、「ブルータス」(2006年3月1日号)、「ランテイエ」(2006年8月号~2007年7月号)に掲載された評論とエッセイ。結構辛辣な考察の時事ネタに加えて著者自身の物事の本質を見抜いた歯に衣着せない言説が小気味よい。決して迎合することなく思索しずれることなく我が道を行き、時としてその舌鋒で周囲から誤解されることもある生き様には敬服と憧憬の念を禁じ得ず。2018/08/31

里愛乍

46
この方の本は面白くて、新刊が出る度に読んだものですが、かと言って諸手を上げて賛同するというのではなくて、ただ自分の見えてないものを凄い角度から見ておられる。読んで新鮮だったし気付かされたし考えさせてもくれました。何を隠そう、かの小林秀雄を知ったのもこの方の文からです。この人にこれほどまでのことを言わせる小林とは何者なのか。分からないなりにそれを知りたくて追いかけてきて今、分かったことはこの二人の本は読み終えて終わりでない。むしろ始まり。何度読んでも新しい。それは自分の成長ともいえるのかもしれません。2017/07/12

双海(ふたみ)

21
時事問題に結びつけた文章が多く、どうしても説教臭くなってしまっている。池田さんの他の著作は面白いのだが、本書は微妙かも・・・。「小林秀雄 様」という文章は、著者がいかに小林を敬愛しているかがわかる。「繰返し断言しますが、近代日本で、哲学的思索の深さにおいて、あなたと並ぶ人は一人もいません。賢しらな学者や評論家の類はいくらも存在しますが、貴方という存在の前には、そんなものの偽物性は一目瞭然ですね。ああ本物とはこういうことなんだ、これが本物の人間の味わいなんだ、考えることと生きることと書くこととの完璧な合致」2016/07/21

T坊主

18
1)読メ読者の方がこの著者の本をたくさん読まれており、どんな人なのか知らなかったので読んでみた。哲学を平易にした言葉で”哲学エッセイ”として確立したと。なるほどすっと読めて(7時間程)、又賛同すること多々あり。2)皆心で感じていても言わない、言えない人が大多数の中、ずばりと本音を書いている。3)考えるとは現象における本質を捉える事。4)生死の前に存在あり。5)稼いだ金の半分を1年以内に使い切らないと税金ー賛成。6)思い込みが人間を不自由にする。7)本物の学者は権威を壊していくべきだ、保守保身になってはだめ2017/06/07

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/536519
  • ご注意事項