出版社内容情報
日本の迷走や不穏な世界情勢を喝破したかと思えば人知れず落ちる柿を憂う。辛辣さとユーモアで世の中の真理をすくうシリーズ第五弾!
辛辣さとユーモアで世の中の真理をすくい取る、待望の大好評シリーズ第5弾! 鋭い視点で日本の迷走や、不穏に満ちた世界情勢を?破したかと思えば、温かい眼差しで人知れず熟れて落ちる柿の実のあわれを憂い、学生のいたずらに自分の武勇伝を重ねて懐かしむ。縦横無尽に題材を捉えながら、ユニークな発想と慧眼で物事の本質を突く『週刊新潮』人気連載が単行本に。軽妙絶妙な筆致がますます冴えわたる!
内容説明
見方を変えれば世の中、かくも奥深い!時には辛辣に、ある時はユーモアで物事の真理を縦横無尽にすくい取る。「週刊新潮」人気連載痛快コラム集。
目次
第1章 伝統は合理性を超越する(偶然の紡いだ人の鎖;霞が関の「いつもの手」 ほか)
第2章 ヨーロッパの轍を踏まぬよう(とんでもない奴!;アジア西端の街へ ほか)
第3章 世界の無法化が進んでいる(国葬論争顛末;北風の試練 ほか)
第4章 ジェントルマンの作法(二つの島の哀しみ;生はいとしき「ハイ・チーズ」 ほか)
第5章 猛威をふるう新自由主義(捨てる勇気;エルデシュ数 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょん
17
相変わらずの藤原節。難しい話も藤原さんにかかれば、わかりやすく理解。藤原家の話が大好きです。2015/05/01
RASCAL
16
藤原正彦さんのエッセイ。数学者らしからぬ面白さ。政治的な卓見と、プライベートの落差が楽しい。2017/06/18
hanagon44
15
自由闊達に思うままに筆を運んでさらりとかかれた書のような印象を受けました。読んでいて惑いがなくスルスルと読め,違った視点からの指摘が納得し,ユニークな発想や奥様の鋭い突っ込みとのやり取りが心底楽しくてあっという間に読み終わりました。しかし内容的には『霞が関の「いつもの手」』の有識者という権威を巧妙に使い世論を誘導する官僚の手口など,日本を危うくする方向で人を愚弄する売国行為が横行していることに不安を感じる部分も多々ありました。特に教育分野での愚行は甚だしく人物本位なんて百害あって一利なしだと強く思います。2015/01/27
yama1000
5
朝起きてコーヒーを片手に、管見妄語のエッセイ三篇を読むのがこのところの日常。目覚めのコーヒーとユーモアあふれた鋭い考察が、一日のスタートとなっている。平等と女性登用に関して日頃何となく思ったところがあったが、このエッセイにより腑におちた。2021/01/25
osakanazuki44
2
数学者のコラム・エッセイ。トルコの国父・アタチュルク。英国の数学者・アラン・チューリングの話が印象に残った。日本の 歴史・文化を尊重。安倍政権の経済・教育政策を批判。2019/08/29