内容説明
猫とは愛される者以外の何ものでもない。純文学作家の猫っ可愛がりめろめろエッセイ。
目次
トラ！トラ！トラ！
銀座の猫、家の猫
小さな虎さん
猫を飼う
遊興一匹
「トラー」とはどんな動物か
猫を去勢すること
散歩も出来ない
猫の戦略
猫には七軒の家がある
猫のおかあさん
猫と暮す―蛇騒動と侵入者
エビに猫舌無し
ウサちゃん
日だまりでの昼寝
ピクニックに行こうと思う
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あうる
17
金井さんがひたすら猫を愛で愛で愛でる。うちにも寄り猫が一匹来ますが(と、こう打っている間にも外でウワァーンと猫らの喧嘩が始まる。)猫は七軒の家がある、とはそれ、お前どういう事か。でも確かに鰹節だけで生きのびられる筈はないのだから(それもわざわざパックになったものを半分にするような吝嗇様で)、恐らく近隣他所でたんと美味しいものをいただいているのでしょう。デッキが好きで、今日のような暖かい日には四肢動物らしくなく海鼠か何かのようにどったり一文字になって寝込んでいます。2014/05/24
ねこ
4
貢がせてくれる猫、さいこうかよ 文字が読めない時はエッセイ読めばいいんだって学んだ2017/11/12
ぱらっぱ
2
金井美恵子の猫溺愛エッセイ。普段彼女の書き物を読んでいると冷静な人かと思ってきたが猫は本当に魔物でここまででれでれさせてしまうのかと思う。2015/01/18
miho
1
どこもうちの子が一番なんだな（笑）20年ほど前のエッセイなので、猫との暮らし方が今とは少し違ってそれも興味深い。今は外飼いって、危険が多かったり、迷惑になったり、難しいもんなあ。猫はなぜおかみさんになつくかっていうアフリカの民話が面白かった。2014/01/06
pearlydiagnost
0
人にケチつけ我が子（猫）溺愛、よくいる猫ドレイ人間じゃございませんかと頬杖ついて読み進めると、そのうちにこりゃこういうご性格だわと飲み込めてきて、挿入話のチャーミングな文学（人）譚にふんふん読まされているうちに、いつのまにかすっかり引き込まれ、甘えん猫の絶妙の描写（青大将と闘う、雨に不服を唱える、ぼんやり閉じ込められる…）にギャー！かわいい！と足をバタバタすることに。同居のお姉様による挿絵がまた、猫の一瞬のベストポーズを見事にスケッチしたもので、ギャー！です。兎にも角にも「うちのこいちばん」エッセイ。2010/05/06
