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新潮文庫
シャングリラ病原体〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 382p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102165454
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

南極のアメリカ観測基地からの連絡が途絶えた。現地に急行した救助隊は、無残に老衰死した4人を発見する。深くきざまれたしわ。肝斑。抜け落ちた白髪。白濁した眼球。36歳だった科学者が、5日間で90歳の老人へと激変していた。北極の英仏基地、シベリアのロシア基地でも同様な事態が発生。奇病の原因は未知の細菌か?あるいは新型の生物兵器か?巨匠が挑む近未来サスペンス。

著者等紹介

フリーマントル,ブライアン[フリーマントル,ブライアン][Freemantle,Brian]
1936年サウサンプトン生れ。17歳でロンドンの新聞界に入り、国際関係の記事を専門とするジャーナリストとして活躍。「デイリー・メイル」紙の外報部長を務めた後、小説家デビュー。『消されかけた男』をはじめとする英国情報部員チャーリー・マフィン、心理分析官クローディーン・カーター、米露捜査官コンビ、ダニーロフ&カウリーを主人公とした、それぞれのシリーズで知られる

松本剛史[マツモトツヨシ]
1959年和歌山市生れ
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

134
南極とシベリアで、急激に老化するという奇病が広がる。パンデミックを恐れた先進国は、合同で科学調査チームを立ち上げる。話の中心は大国のエゴと足の引っ張り合い。007の様なカッコいいヒーローものやサイエンス中心のお話を期待すると肩透かしだろう。政治家の描写はリアルで嬉しい期待はずれ。これは、スリラーじゃない、政治劇なんだと覚悟して読めば面白い。

Tetchy

9
とにかく冷静に読めない小説だ。なぜならあまりにリアルすぎるからだ。老化が一気に進む恐るべき奇病のパンデミック(世界的大流行)を扱った本書。前書きでも言及されている鳥インフルエンザから進化した新型インフルエンザのパンデミックが恐れられている昨今、正にタイムリーな小説だった。とはいえ、本作が書かれたのはなんと7年前の2002年。この頃、既に現在の新型インフルエンザの発症は実は予見されていることに驚いてしまった。事実に裏付された伝染の仕方は絵空事とは思えない迫真性をもたらしている。2010/03/21

ねじまき鳥

7
未知の病原体という題材は面白いんだけど、登場人物の多さと政治的駆け引きの説明不足と日本語訳の稚拙さでその面白さが半減している印象。特にこの英語を直訳した感じの文章は、なんとかならなかったのか?2018/07/01

Cinejazz

5
地球温暖化現象により北極、南極、グリ-ンランドの氷床が減少し、ロシアの永久凍土が溶け始めた。何万年も氷に閉じ込められていた未知の病原菌やウィルスが世界中に解き放たれていく。京都議定書で合意された二酸化炭素排出量の規制に違反する先進工業国のなかでもトップのアメリカ合衆国と各国首脳が政治的駆け引きに凌ぎを削るなか、ウィルス対策と治療方法の究明に世界の科学者たちの頭脳が集結する。現在進行形の地球環境破壊がテーマだけに、危機迫る展開に目が離せない。2019/11/26

Hiroshi Takeshita

3
畑違いで、期待もしていなかったが、なんのなんの。流石だなぁ、フリーマントル。クライトンも真っ青だ。しかも、かなりの大人味。残念な事はただ一つ、この手の作品がコレしか無いという事。未訳はあるかもしれないが。有れば是非是非訳して欲しい。2022/01/19

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