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新潮文庫
自負と偏見

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  • サイズ 文庫判/ページ数 606p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102131039
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

イギリスの田舎町、五人姉妹のベネット家の隣に、青年紳士ビングリーが引越して来る。温和で美しい長女ジェーンと才気溢れる次女エリザベス、そして快活なビングリーとその親友で気難し屋のダーシー。ところが、エリザベスが高慢で鼻持ちならぬ男と考えていたダーシーが、実は誠実で賢明な紳士だと判った時…。二組の恋の行方と日常を鋭い観察眼とユーモアで見事に描写した名作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のっち♬

160
知性と才気に溢れるエリザベスと気難しく誇り高い資産家ダーシーは高慢と偏見に邪魔されながらも互いに惹かれ合う。ヒステリックで自己中心的なベネット夫人をはじめ、登場人物たちの持参金や財産に対する執心ぶりが際立たせて描かれている。その背景には悉く男性ばかりが優遇される当時の相続事情がのしかかっており、一見頼りなさそうな女性陣が見せる男性への鋭い観察眼は、悩ましくてやるせない副筋の事件と共に大きな魅力だろう。必死になるほど著者の皮肉も拍車がかかってくるのはご愛嬌、最後はしっかりとエリザベス夫人をだしに使っている。2017/07/19

美羽と花雲のハナシ

57
プライドが高過ぎるゆえ身分が低い人間が許せないダーシー。周りの悪評判を信じ込んで、ダーシーの言動全てに偏見を向けるエリザベス。数多くのすれ違いと困難を乗り越え、二人は自分自身の過ちに気付かされる。登場人物の緻密な心理描写が秀逸。自負、誇り、虚栄、偏見などの感情を投げ捨て、真っ白な心で相手と向き合ってやっと気付く真の姿。。冷徹な仮面の下の激しい情熱と誠実さを。家族思いで一途な優しさを。不器用な二人が吐露する想いは甘くて切なくて蕩けるような温かさだ。中盤からニヤニヤが止まらず、何度も悶えそうになってしまった。2012/12/18

かごむし

54
タイトルも固いし作者の名前は聞いたことないしで本を開くまではあまり期待していなかった。要約すれば三行にまとめられるような話しをページいっぱいの字でびっちりと、600ページもよく書いたなと思うが、それよりもおそらくストーリーじゃないところで、読者にまったく飽きさせない力量というものが半端ない。冒頭のベネット夫妻の会話のシーンから、ずっと引き込まれてしまって、小説を読む喜びというものに浸りながらの読書だった。小説としての完成度は「細雪」が至高と思っていたけれど、こんなものがあるなんて世界は広いなあと思ったよ。2018/01/22

いくら

41
こんなにキャラクターの色彩豊かな作品はない。ミセス・ベネットにミスター・コリンズ、ダーシーだって相当なもので、これほど万人を惹きつけてやまない愛すべき作品もないだろう。自分としてはエリザベスがケントに滞在中のグダグダなダーシーがたまらない。キーラ・ナイトレイの映画しか観たことがないので脳内キャラクターが固まってしまっているのが惜しいところ。コリン・ファースのBBC版も観たい。2015/04/27

フェリシティ

32
☆☆☆☆☆「本屋の森のあかり」というマンガで登場したので、それをきっかけに読みました。全く長さを感じず読めました!手紙を読むのに若干苦労したものの…面白い!!こんなにも人の感情の機微を巧みに表現した作品は初めて。エリザベスやダーシーが魅力的なのはもちろんのこと、2人を取り巻く人々も、個性が強くキャラクターがはっきりしていてよかったです。最終的にはエリザベスとダーシーは結ばれるだろうな、と分かっていても、ギリギリまでそんな雰囲気ではなかったので、ハラハラしました。他の作品も読んでみようと思います。2010/12/01

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