内容説明
歴史こそ現代を見るための比類なきデータバンク。技術は進み、知識は増え、社会は変わっても、末来を予測する手懸かりは歴史のなかにある。日本を取り巻く国際関係が「コンディション・イエロー」の今、とるべき道は何か。混沌とした今日の情況と相通じる数々の歴史上のできごとを辿りつつ、世界経済、日米貿易摩擦から企業人材論に至るまで、現代の実相を鮮やかに読み解く。
目次
１章 戦後世界の構図―「米ソ対立」と「ペロポネソス戦役」
２章 乱世の組織と才人―「アイアコッカ」と「五代の宰相」馮道
３章 物質文明の落日―２０世紀の「ローマ帝国」アメリカ
４章 経済大国の生き方と行く末―「弱兵の経済大国」宋王朝と次代の日本
５章 「一君万民」の思想と現実―毛沢東の中国と朱元璋の明朝
６章 人事圧力シンドローム―豊臣政権に見る「成長組織」の陥穽
７章 「二代目」の難しさ―「戦国」が残す二代目への処方箋
８章 世界大恐慌の教訓―日本の「マネーブーム」と「大恐慌」前夜
９章 日本型組織の美風と破綻―「太平洋戦争」と「日米経済摩擦」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
26
歴史と今を対比しながら未来を予測していきます。過去通りになることはありませんが、歴史を学ぶことは事象を予測するいい手段であることが伝わる一冊です。2022/10/22
さきん
21
ソ連崩壊もまだ想像つかなかった1980年代後半。ソ連をスパルタ、アメリカをアテネに例えて、その両国の違いを描く。今は中国とアメリカか。運良く大きく敵対する国家同士の宰相に収まる梟人アルキビデアスと五代十国の馬道をアイアコッカと比べて。豊富な知識に裏付けられた切り口が良い。2023/02/12
ナジィ
0
良著。もっと若い時に読んでおきたかった。堺屋太一さんの賢さに脱帽。他の著書も猛烈に読みたくなりました。政治の難しさ、リーダー論など本当に勉強になりました。2015/06/11
i-miya
0
（（2009.05.03読了））ペロポネソス戦役 アテネとスパルタ アメリカとソ連 歴史の父 トゥキデデス アテネーデロス同盟 スパルターペロポネソス同盟 ２７年間戦う 古代ギリシャ 紀元前５世紀後半 ソロンの改革ー民主的手法 テミストクレス 軍事面で海軍国に仕立てる 銀山の収益 200隻に大艦隊 BC480 サラミスの海戦でペルシャ海軍打ち破る2009/09/06
