新潮文庫<br> 異人たちの館

新潮文庫
異人たちの館

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  • サイズ 文庫判/ページ数 586p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101439112
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

失踪した息子・小松原淳の伝記を書いて欲しい、との依頼を受けたゴーストライターの島崎。広壮な館で資料を渉猟するうち、彼は淳の生涯に魅せられてゆく。小説家志望の強烈な個性、幼年期から続発した奇妙な事件と謎の異人。なおも調査を進める島崎に不穏な出来事が起り始めた―。五つの文体で書き分けられた断章から、恐怖の異人がいつしか立ち上がる。折原トリックの最高峰。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nobby

93
読み終わってのヤラれた感は流石の折原作品!失踪した息子の自伝の代筆を依頼されたゴーストライター。その取材過程で次々明らかになる奇妙な事件や個性的な登場人物達。童謡“赤い靴”への見立て、そして謎の“異人”の正体とは?恒例の絶世の美女(笑)ユキ登場も手伝い、とにかく一気読み。五つの文体が放り込まれる展開は、期待の叙述はあまり感じられず案外静か。そう油断してたら、最後に怒濤の脳内混乱やって来た!ほぼ説明に費やす会話もご愛嬌。小説そして文字ならではの楽しみを確認出来る良作。2016/12/12

aqua_33

55
折原さんは2作目だけど、「倒錯のロンド」で散々翻弄され、叙述トリック理解のために相当頭を使ったのにヤラレタ感満載の読後感だったので、今回は同じ轍は踏まないぞと頑張った。が、やっぱりヤラレました…。でも話が面白いから翻弄されても心地好し。小松原家面々のキャラが(嫌な方向に)際立っていて読んでてムカついたけど、これがないときっと物足りない話になるな、うん。《2018年4冊目》2018/01/06

とも

45
★★★★ある売れない作家に、失踪した息子の自伝をゴーストで書いて欲しいという依頼が舞い込み、彼の生涯を追っていくうちに時折り不可思議に謎にあたる、というメインストーリー。そこに、おそらく樹海で遭難したであろうひとの独白記事や息子の生い立ちが年譜形式で盛込れ、関連した人たちからのインタビューはそのまま口語で語られる。そこに不自然な死や失踪あり、謎の追跡者あり、地下室の不審者ありと謎が謎を呼び、全体的にはホラーチックな雰囲気も醸し出し、更にはスピード感が半端ない。とにかく寝食忘れてしまう作品である。2018/05/02

はらぺこ

37
色々推理しながら読んでる内が一番好きなので最後の方は飽きました。2016/01/12

yucchi

20
折原一氏と言えば...と注意しながら読んだ。私の場合〈火サスの配役の法則〉により、ある人物のラストは予想してたのだがその通りだったので、当たってビックリ(笑) 続きが気になってあっという間に読んでしまう。みんな腹に一物抱えてるな〜((;゚Д゚))2014/07/12

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