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新潮文庫
フジコ・ヘミング 魂のピアニスト

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  • サイズ 文庫判/ページ数 222p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101361918
  • NDC分類 762.1
  • Cコード C0195

内容説明

心に染みる繊細な音色の陰には、劇的な半生があった―。スウェーデン人の父と日本人ピアニストの母のもと、ベルリンで生を受けたフジコ。母の厳しいレッスンに耐えた少女時代、貧しいベルリン留学生活、音楽家バーンスタインとの出会い、そして聴力の喪失という悲劇。苦難をやりすごし、自分を見失わず、時を待ち…どんな時もフジコはピアノを弾き続けた。勇気づけられる自伝。

目次

プロローグ
第1章 幼い日の記憶から
第2章 ベルリン留学
第3章 カラヤン、光の中の魔法使い
第4章 大きな夢の目前で
第5章 悲しいことは忘れて
第6章 聴衆に支えられて
第7章 母のいない日本で
エピローグ わたしのピアノ

著者等紹介

ヘミング,フジコ[ヘミング,フジコ][Hemming,Fuzjko]
ピアニスト大月投網子とロシア系スウェーデン人の画家、建築家ジョスタ・ゲオルギ・ヘミングの間にベルリンで生れる。5歳で帰国。青山学院高等部在学中にコンサート・デビューを果たす。東京芸術大学を経て、ドイツに留学。ウィーンでの演奏会の直前に風邪が原因で両耳の聴力を失う(現在は左耳が半分ほど回復)。1995年母親の死を機に帰国。’99年テレビのドキュメンタリー番組をきっかけに一躍時の人となり、デビューCD「奇蹟のカンパネラ」は100万枚を超える大ヒットとなる。「日本ゴールドディスク大賞」など各賞を受賞。世界各地でリサイタルを行う傍ら、米国同時多発テロの被災者、アフガン難民、動物愛護団体などを支援している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やすらぎ🍀

108
コンサートを1週間後に控えているのに、とうとう音が戻ることはなかった。私は聴力を失った…鍵盤を叩いても、何も響かない。辛い気持ちのまま演奏なんてできない…。「間違ったっていいじゃない。機械じゃないんだから。」世の中には器用に弾くピアニストがいるけれど、私は私。心清らかに、素直に感動し、涙を流す、心で聴く人の暖かい拍手が私に勇気を与えてくれる…。部屋でピアノを弾いていたら、窓の外で音に合わせて夢中で踊っている少女たちがいて…とても嬉しかった。今まで通り自然体でいよう。いつも自分の気持ちに正直でいたいから…。2020/12/16

チェアー

13
彼女はやっていることは一生同じだ。ピアノを弾き、まだまだだと思う。変わったのは周囲であって、彼女は最初からいままで同じことをしてきた。同じことを続けることは難しい。恵まれないなかで、自分の行動や才能を信じ続けることも難しい。だが、彼女はそれができた。すごいことだ。収録されている絵日記も必見。2020/03/06

tomoaki

6
異国で孤軍奮闘してきたフジコさん、すごいなぁ。彼女のCD久々に聴いてみようかしら。2010/07/24

annami

5
娘がピアノの先生から頂いた本。フジコ・ヘミングがどーいう方なのか、あまり知らずに読みました。強烈な個性だなぁ~という印象。日記や絵もありますが、芸術家というのがふさわしい。2011/09/20

スパゲッティおばけ

4
大学の音楽の授業でフジコ・ヘミングのドキュメンタリー映像をみて曲を聴くようになりました。本書でもその不思議なフジコワールドが惜しみなく出ていまいした。彼女の思想、それを彩る絵日記、そして猫いっぱい。フジコは幾度となく絶望を経験するけど、本当に落ち込んだ時に猫が撫でてくれるのは感慨深い。カラヤン大好きなのでカラヤンとフジコの視線交差シーンにはドキドキしました。絵日記もかなり豊富に掲載されているし、個性豊かな絵に眼が洗われたきがする。カラヤンが苦しんで死んだことを絵日記に記していた。その日の日記がすごく好き。2012/08/09

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