新潮文庫
誰よりも美しい妻

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  • サイズ 文庫判/ページ数 277p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101302539
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

高名なヴァイオリニスト・安海惣介と美しい妻の園子。二人の間には12歳の息子・深がいる。臆面もなく妻の美しさを口にしながらも、夫は若い女との恋愛をやめられない。妻は易々と浮気に気づく。気づいていて知らないふりをする。夫の共犯者であるかのように―。深の初恋相手、園子に心寄せる夫の親友、惣介の前妻や恋人たちも加わり、愛の輪舞が始まる。直木賞作家の傑作恋愛長編。

著者等紹介

井上荒野[イノウエアレノ]
1961(昭和36)年東京生れ。成蹊大学文学部卒。’89(平成元)年「わたしのヌレエフ」でフェミナ賞を受賞。創作のかたわらで、児童書の翻訳家としても活躍する。2004年『潤一』で島清恋愛文学賞を、’08年『切羽へ』で直木賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

210
作品途中までは、なんて受け身でオトコに都合のいいオンナなの?と、主人公・園子を好きになれなかったのだけど。読み終わった今、これほど強い女性もいないな、って見方が180度変わってます。男性にとって、神のような(は大げさでも)絶対的存在の女性になれれば、浮気も不倫も怖くないんだわね、きっと。読んでいるうちに、彼女の着ているもの、表情、ライフスタイルが浮かび上がってくるような、絵画的な作品でした。あー、あたしも絶対的な恋がしたい(・ω・)ノ2016/05/02

じいじ

82
15作目の井上荒野さんの小説だが、マイベスト3に入れたい出来です。或る夫婦を双方の視点から綴った話、ユーモアがあって面白いです。或る日、夫に好きな人ができたな、と妻の鋭い感覚は察知します。でも、少々鈍い夫は「おまえはホントに美しい!」と機嫌を取ることに努めます。この物語…夫婦双方の浮気心を描いた作品ですが…夫(男)の単純な純情さ、と妻(女)のしたたかさを面白く描いた、井上荒野の快作だと思います。2023/06/25

i-miya

64
2014.02.11(02/11)(初読、初著者)井上荒野(あれの)著。 02/10 (カバー) 高名ヴァイオリニスト安海惣介、その妻園子、12歳の息子深。 臆面もなく妻の美しさを口にしつつ、若い女との恋愛、やめられない。 易々と気付くが知らぬふり、園子、夫の共犯者であるかのよう。 (1)深の初恋相手、(2)園子に想いを寄す夫の親友、(3)惣介の前妻、(4)惣介のこいびとたち。 愛の輪舞。  2014/02/11

かよぴー

34
【オフ会で頂いた本】美しい妻を持ちながら、若い女との浮気を繰り返す夫。それを許せる妻って〜?猫が獲物を見せて飼い主に褒めて貰いたい、みたいな男ってバカだよな〜と思いつつ、何でそんなに許しちゃうの〜とイライラ。結局は女の方が一枚上手って事。作者は絶対男だと思ってたのに、意外と女の方が書かれたんですね、と思って調べたらお父様も井上光晴と言う作家さんでした。2016/08/22

James Hayashi

31
人妻であるが自他共に認める美しさを持つ女性。そんな美しい妻を持ち、結婚12年を経、子供も大きくなっていながら、ラブラブでメイクラブもしょっ中あるのに浮気をしている夫。ちょっと理解に苦しむがそれぞれの心理を描き出している作品。現在ではいろいろな形の恋愛があるのは知っているが、倫理的にどうなんだろう?2019/05/14

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