新潮文庫<br> 遊興一匹 迷い猫あずかってます

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新潮文庫
遊興一匹 迷い猫あずかってます

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  • サイズ 文庫判/ページ数 240p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101165035
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

トラーは作家の自宅に迷いこんできたオスのトラ猫。無印良品の缶詰には口もつけないが「モンプチ」には目がない。暖房の前に寝てはスイッチを入れろと鳴く。どんなに甘やかされてきたのやら、とため息をつく作家も、気づくと「猫なで声」で呼んでいる。ああ、どうしてすべての猫は愛されてしまうのか?―その答は本書の中に。猫と作家、そして画家の姉の生活を綴った偏愛的エッセイ集。

目次

トラ!トラ!トラ!
銀座の猫、家の猫
小さな虎さん
猫を飼う
遊興一匹
「トラー」とはどんな動物か
猫を去勢すること
散歩も出来ない
猫の戦略
猫には七軒の家がある
猫のおかあさん
猫と暮す
エビに猫舌無し
ウサちゃん
日だまりでの昼寝
ピクニックに行こうと思う
増殖する物体としての本
猫の爪研ぎ
「猫」散見
反復不可能
カーテンを替えようと、いよいよ決めるまで
書かなかったこと

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

メタボン

27
☆☆☆ 猫好きにはたまらないのだろうが、それほどでもない私にとってはちょっと食傷気味になった。へえーと思う猫の習性も詳しく書かれてあった。2021/09/04

mm

27
金井さんの家に飛び込んできた子どもの黒トラ猫は、グルメで人をアゴで使うことを知っているので、どこかの飼い猫だったことは確か。飼い主を探すべく迷い猫あずかっていますのポスターを貼って待っていたが現れず、金井姉妹の飼い猫となる。このトラーちゃんのことを、いろんなメディアに書いていたのを一冊にまとめた本でお姉さんが画家なので、素晴らしい挿絵が入っています。どんな猫もエビが好きとは知らんかった。北陸から美味しい魚を取り寄せて食べさせるなどの猫可愛がりっぷりが良い。猫好きの作家は女の視点を持つことができるらしいよ。2017/09/28

あ げ こ

16
〈猫というものはまったくの他者で、ペットという以上に、別の生命として家で生活しているわけである〉…猫と暮らす事、トラーちゃんと暮らす事。一緒に遊んだり、その見た目や仕草や行動や習性のすべてを飽きる事なくすぐ側で見続けたりしながら。如何にかわいくて甘やかすほかないか、ぜいたくをさせたいと思う存在であるか。金井姉妹の溺愛っぷりたるや。その見た目や仕草や行動や習性のすべてをまるごと愛しているかのよう。しげしげと見ている。まるで否定のない眼差し。つのるばかりで「歯どめ」と言うもののきかない、その可愛さについて…。2020/09/29

あ げ こ

8
端から端まで、猫、猫、愛、猫。愛猫、猫愛に満ちた猫(馬鹿)エッセイ。言葉は冷静、物言いは淡々と。だが淡々と冷静に、猫という生き物の可愛らしさ、共に過ごす暮らしの中で見せる、可愛らしい行動の数々を語っているのだから面白い。強靭な物語を紡ぐ言葉たちからも、物事を捉える視線の絶妙さ、細やかな描写からも、今は愛がだだ漏れ。猫という生き物そのもの、そのすべてをとっくりと眺めつつ猫可愛がり、獰猛さも含めて甘やかす、呆れるほどひたむきな愛し方が好ましいと感じる。あとがきまでお惚気。もうお腹いっぱい。2014/08/28

つーさま

8
猫という名は、よく眠るところから来ているそうだが、金井さんの飼うトラーもダンゴ虫のように何かを抱えるような格好でよく眠り、一度の目をつむるとなかなか起きないらしいが、好物のエビの匂いがすると、今まで寝息をたてていたのが嘘のように飛び起き、鋭い歯をむき出しにしてニャアニャアと声をさせながら匂いのする方へと一目散に走り出す。愚かでドジな姿も含め、実に愛らしく、猫のいる生活に憧れる私のような者にとって、本書を読むことで猫を飼いたいという思いが俄然強くなった。(続)2013/07/05

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